福島県福島市の福島高スーパーサイエンス(SS)部生物班は、海水魚と淡水魚が一緒に生息できる「好適環境水」で海水魚を育てると、魚のストレスや酸素消費量が減り、早く育つのを実証した。ストレス軽減効果などを確かめたのは国内で初めて。「好適環境水」を使えば山間部でも海水魚を効率的に養殖できると考え、福島市の土湯温泉観光協会に事業導入を提案した。15、16の両日、神奈川県で開かれる日本魚類学会で成果を発表する。 生物班の生徒は昨年11月、「魔法の水」として注目を集める好適環境水が魚の飼育に適しているのを生理学的に証明しようと研究を始めた。 好適環境水を開発した岡山理科大工学部バイオ・応用化学科の山本俊政准教授(56)=水産増殖専門=の協力のもと、高知県大月町の養殖業者からマダイの稚魚を譲り受け、好適環境水の中で飼育した。 生徒は東北大大学院農学研究科の中島正道准教授(54)の指導を受け、成長し