eスポーツを始めとしてデジタルなゲームが盛り上がりをみせる中、「アナログゲーム」も話題になっている。去年、東京と大阪で開かれたアナログゲームの即売会・ゲームマーケットには、5日間でのべ6万人以上が来場した。そんなゲームマーケットに初出展し、異例の250個を売り上げたゲームの作者に迫った。
(小谷太郎:大学教員・サイエンスライター) 2020年1月5日(ハワイ時間)、ホノルルで開かれていたアメリカ天文学会で、韓国・延世大学校のYijung Kang博士、Young-Wook Lee(李榮旭)教授らのグループが、超新星の明るさの推定を見直す研究結果を発表しました*1 。(李教授の漢字表記は御本人に教えていただきました。) また、論文がアストロフィジカル・ジャーナルに掲載されました*2 。 超新星の明るさは、ダークエネルギーなる奇妙な存在の見積りに用いられます。この発表が正しければ、宇宙の69%を占めるというダークエネルギーの根拠が揺らぐ可能性があります。宇宙物理学業界ダークエネルギー界隈(かいわい)に驚きが広がりました。 【グラフ】Ia型超新星の見かけの明るさと距離の関係 ダークエネルギーとはいったい何者でしょうか。超新星の明るさがどうしてダークエネルギーと関係するのでしょうか
兵庫県姫路市は7日、市役所本庁舎で冷房時の室内温度を25度に設定した7~8月、総残業時間が14・3%減少したと発表した。清元秀泰市長が定例会見で明らかにした。職員アンケートでも85%が「業務効率が向上した」と回答。働き方改革への効果があったとして来夏も実証実験を続けるという。 【写真】水着で街歩き迷惑? 神戸・須磨、マナー悪さに苦慮 環境省は冷房時の室温目安を28度とし、全国の自治体も準じている。姫路市は「室温が25度から28度に上がると作業効率が6%低下する」との専門家の分析を基に、7月16日~8月31日、室温を25度にして職員の労働環境への影響を調べた。 同市人事課によると、前年7~8月との比較で職員1人当たりの月平均残業時間が21・6時間から18・7時間に減った。業務効率を選択肢で尋ねたアンケートでも、「とても向上した」と「少し向上した」とで計85%を占めた。 光熱費は前年から約7万
アメリカの大手金融・経済メディアである『Bloomberg』に掲載されたオピニオン記事が、日本国内で大きな注目を集めている。 タイトルは「Stop Blaming America’s Poor for Their Poverty(アメリカの貧困を自己責任にするな)」。執筆したのは、ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校の准教授のノア・スミス氏だ。 アメリカの保守派は「人々が一生懸命働き、薬物や暴力に依存しなければ貧困にはならない」と自己責任論を展開するが、スミス氏はこの意見に、日本を例に挙げ異論を唱えた。日本人は真面目であるにも関わらず「日本は貧困な人で溢れている」と訴えた。 スミス氏はまず世界各国の10万人当たりの殺人件数を比較。アメリカは5.3である一方、日本は0.3。日本は暴力から縁遠い国であることが分かる。 また、日本で薬物の訴追は年間1万3000件に過ぎず、しかもこの内3000
2001年に漫画誌「Kiss」で連載がはじまり、その後、ドラマに映画にと次々実写化され、日本中にクラシック音楽旋風を巻き起こした人気漫画『のだめカンタービレ』。個性豊かな音大生たちの音楽にかける情熱をコミカルに描いた、笑いあり涙ありのコメディー漫画だ。 『のだめカンタービレ』1~3巻コチラで無料公開中! 主人公はピアノ科に通う野田恵(愛称:のだめ)。天才的かつ独創的な才能にあふれるのだめは、同じ大学に通い指揮者を目指すイケメン男子・千秋真一に思いを寄せる女の子。家はゴミ屋敷のよう、「風呂は1日おき、シャンプーは5日おき」というだらしない生活。「ぷぎゃー」「ぎゃぼー」と奇声を放ち不可解な行動を起こしては、大好きな千秋に「変態」と罵られーー。 そんな破天荒キャラ・のだめに、実在するモデルがいたことはファンの間では有名な話。「その女性は一体どんな人?」「著者・二ノ宮知子先生との関係って?」「本当
パワハラやセクハラをはじめ、上司から部下への過ぎた言動が、「ハラスメント」という概念とともに厳しく制限されている現代日本。しかし、ほんの20年ほど前は、現在でいうハラスメント行為が当たり前におこなわれていたのも、また事実である。 1998年、まだベンチャー精神が強く根付いていたソフトバンクのグループ企業に入社し、「社畜」としてその労働力を捧げた人物がいる。現在は複数のスタートアップ企業で役員・アドバイザーを務める、須田仁之氏だ。 インターネット通信事業「Yahoo! BB」の立ち上げに参画し、一時期は孫氏の直属で経営企画業務を担当していた須田氏が、ソフトバンクグループに所属していたのは、わずか4年たらず。しかし、その間に出会った「鬼上司」から受けた指導は、一生モノの財産になったという。 「新卒で入社した会社で同期だった友人に誘われて、25歳で彼が勤める会社に転職しました。その会社とは、ソフ
---------- 「五体満足」な状態に違和感をもち、自分の身体の一部を切断したい願望にとらわれる「身体完全同一性障害」という病気がある。関連本が出版され、日本でも認知度が上がり、症状を訴える人が出てくるかもしれない。神経内科専門医であり立命館大学教授の美馬達哉氏が解説する。 ---------- 珍しい病気や奇妙な症状は人間の個人差と同じで数限りなく存在している。 その中には、ただ珍しいだけではなく、私たちが「正常」や「健康」と信じている価値観を揺さぶるものがある。 自分の手や足が余分で不快な異物と感じられて、それを切り落とすことを心から望む「身体完全同一性障害(BIID)」という病気はその一つだろう。 私は授業の時、この病気の方を取材したドキュメンタリーDVD(メロディ・ギルバート監督『完全(Whole)』サンダンス・チャンネル)を見せて感想を聞くことにしている。 人のために尽くした
80代の親と50代の子どもが身を寄せる世帯が社会から孤立してしまう「8050(はちまるごーまる)問題」―。全国で表面化する中、札幌市内のアパートの一室でも1月、2人暮らしの母親(82)と娘(52)とみられる遺体が見つかった。娘は長年引きこもり状態だったという。道警は母親が先に亡くなり、一人になった娘は誰にも気付かれずに衰弱死したとみている。専門家は「支援策を整えなければ同様の孤立死が増え続ける」と訴える。 【動画】笑っているの?テイネスキー場の看板犬ギン人気 高層マンションの建設ラッシュが続く札幌市中央区の住宅街の一角。築40年の2階建てアパートの1階の部屋で2人の遺体は見つかった。道警の司法解剖の結果、2人の死因はいずれも低栄養状態による低体温症。母親は昨年12月中旬に、娘は年末にそれぞれ飢えと寒さで死亡したとみられる。捜査関係者は「2人は都会の片隅で誰にも気付かれずに亡くなった。何とか
成長どころか社員を病気に追い込む一因が、相性の合わない上司だ。 「人間関係で体を壊した仲間の話を聞き、開発を考えました」と言うのは、HuRAid(フレイド)の代表、鈴木辰徳である。同社が16年に開発したのは、4カ月後の退職確率を予測するAIエンジンだ。的中率は90%前後。退職予測と聞くと薄気味悪さを感じるが、鈴木はいたって真剣だ。 彼は一時期、「コロプラ」でオンラインゲームのユーザーの行動を分析していた。「毎日ゲームをする人もいれば、プレー開始後、30分で飽きてやめる人もいます。ゲームの内容とユーザーの行動の相関をデータ分析していました」 ゲーム業界で必須のリテンション(客との関係を維持)を、彼は企業の人事で活用できないかと考えた。彼らが開発したAIエンジンが使うのは意外にも勤怠データだけだ。 「月曜の出勤時間の微妙な変化や遅刻、残業、早退、打刻忘れなどから、AIエンジンが7000以
◇セルフネグレクトか 千葉県北西部で昨年5月、一軒家のごみがたまった一室から、足が壊死(えし)した状態の高齢女性が救出されていたことが分かった。女性は生活意欲などの衰えから身の回りのことができなくなるセルフネグレクト(自己放任)の疑いがある。専門家は「他人の世話になりたくないなど、ごく普通の理由からセルフネグレクトは誰でもなり得る。高齢化が進み、この問題に向き合わなければ今回のような事例は増えていく」と警鐘を鳴らす。【工藤哲】 女性宅がある自治体などによると、女性は60代後半で、70代の夫と30代の娘の3人で暮らしていた。夫はがんを患っており、往診のために医師が昨年4月に訪れたところ、2階にごみだらけの部屋があることに気付き、自治体に連絡。夫はその直後に亡くなったが、葬儀に女性は参列せず、自治体の職員が安否確認のため娘に「お母さんに会わせてほしい」と依頼した。しかし、娘は「母は会いたく
兵庫医科大(兵庫県西宮市)のグループが、脳梗塞の組織の中に神経細胞を作る細胞があることを発見し、それを採取、培養して移植することで、脳梗塞で死んでしまった脳細胞を再生させる研究を始めた。死んだ神経細胞は再生しないという定説を覆す発見で、グループは「今後2年余りで、臨床試験の前段階まで持っていきたい」と話す。(武藤邦生) 脳梗塞は脳の血管が詰まり、脳の神経細胞が死んでしまう病気で、後遺症が出ることも多い。その組織の中に神経細胞を作る細胞があることを、同大先端医学研究所の松山知弘教授、中込隆之准教授らが2009年、マウスの実験で発見。15年には、血管の周囲の細胞が脳の一大事を受け、神経細胞などに変化できる「多能性」を獲得していることが分かった。 体のさまざまな細胞を作れる多能性幹細胞といえばiPS細胞が有名で、それに比べると発見された細胞は多能性が低いと考えられるが、体内で自然に生まれる。
馳文部科学相は、改定作業を進めている次期学習指導要領に関連し、授業内容や時間を減らした「ゆとり教育」との決別を明確にする見解を近く公表する方針を固めた。 文科省は児童・生徒が議論を通じて答えを探求する学習形態「アクティブ・ラーニング」の全面導入を目指しているのに対し、与党内から「ゆとりへの逆戻り」との批判が出ているためで、対立の芽を早めに摘む狙いがある。 「教育の強靱(きょうじん)化に向けて」と題する馳氏の見解は、「学習内容の削減を行うことはしない」と明記し、「『ゆとり教育』か『詰め込み教育』かといった二項対立的な議論には戻らない」と指摘した。また、アクティブ・ラーニングについて「質の高い理解を図るための学習過程」と説明した。
東北大病院の正門前にそびえる高さ約3メートルの救命救急の碑。元病院長の山田章吾(67)は碑を建てるきっかけになった16年前の事故を一日たりとも忘れたことはない。 高速道で事故発見…通りがかった医師、初期治療で救助 1999年6月23日午後6時35分頃、病院正門前の歩道で自転車に乗っていた宮城一女高(現・宮城一高)2年の女子生徒(当時16歳)がバランスを崩して車道に倒れ、後ろからきた市バスにひかれた。「痛いよ」。苦渋の表情を浮かべていた。 居合わせた誰もが、目の前にある東北最大の医療機関に搬送されると思った。ところが、女子生徒を乗せた救急車が向かったのは、約3キロ離れた別の病院だった。当時、東北大病院に救急部はあったが、現在の高度救命救急センターのように常時患者を受け入れていなかった。診療は夜間や休日に限られていた。 研究第一主義を掲げ、不測の患者に対応する救急医療は研究の妨げになる――
今年3月、神戸市長田区にオープンした「神戸アニメストリート」の目玉形ロゴをめぐり、世界的な現代芸術家村上隆さんが「村上作品と誤認される恐れがある」と使用中止を求めていたことが分かった。同ストリート側は「盗用ではない」と主張する一方、もともとロゴ変更の予定があったことなどから、来年3月末で使用をやめる。(堀内達成) 同ストリートはアニメに特化したまちづくりを進める同市と兵庫県などの連携事業でアスタくにづか3番館と5番館にオープン。コスプレ衣装を扱う店などが並び株式会社「神戸アニメストリート」が運営する。 村上さんの代理人や同社によると、同社がホームページなどで使っているロゴについてインターネット上で「村上作品と似ている」とうわさが広がり、7月に村上さん側が同社と連絡を取った。協議の結果、来年3月末で使用を中止することなどで今年12月に入って合意したという。 村上さんの代理人は「著作権侵
【ブリュッセル斎藤義彦】21日午後5時45分(日本時間22日午前0時45分)ごろ、仏北部を走行していたアムステルダム発パリ行きの国際特急「ターリス」の車内で、自動小銃などで武装した男が発砲したが、乗り合わせた米国人乗客らに取り押さえられた。男は仏北部のアラス駅で逮捕され、乗客3人が負傷しただけですんだ。 事件は特急電車がベルギーのブリュッセルを発車した後に仏北部で発生。発砲したのはモロッコ人の男(26)で、テロ対策を行う仏治安当局の監視対象者だった。 AP通信によると、お手柄の米国人は幼なじみの20代前半の3人組。うち2人は大西洋のアゾレス諸島(ポルトガル領)の米軍基地所属の空軍兵と7月にアフガニスタンから帰還したばかりの州兵という。 1人がAPに語ったところでは、銃声が響き、自動小銃を持った男が車両内に入ってきた直後に、空軍兵が男にタックル。州兵が組みついて男の手から自動小銃を離さ
さまざまな世界情勢のあおりを受け、コーヒー市場がここ数年、厳しさを増している。自家焙煎(ばいせん)を行っている県内の専門店などでは複数銘柄で入荷のめどが立たないケースが続出。主要産地での自然災害に加え、内戦や円安、新興国の消費拡大といった要因も複雑に絡み、「このままでは庶民の手の届かない商品になりかねない」と危惧する声も聞かれる。 静岡市葵区のフレッシュロースター珈琲問屋静岡店では「ブルーマウンテンNO.1」をはじめ、ハワイコナの最上級品「エキストラファンシー」などの在庫がゼロ。他の高級銘柄も確保が難しく、仕入れ価格が高騰しているモカ・マタリなどは3月、10%ほど値上げした。男性店長(38)は「非常事態。こんなのは初めて」とため息交じり。焼津市のコーヒー店も「マウンテン」の名が付く銘柄などで仕入れが軒並み難しくなっているという。 複数銘柄で一斉に入手困難になっている原因は、中南米で近年
福井県坂井市三国町の東尋坊で長年、自殺志願者の保護やパトロールに取り組む茂(しげ)幸雄さん(71)=福井市=のもとに、世界各国から映画撮影の依頼が舞い込んでいる。多くの命を救ってきた茂さんの活動は国境を越え、注目を集めている。 元警察官の茂さんは2004年、警察OBや元教諭らとNPO法人「心に響く文集・編集局」を立ち上げ、自殺志願者の相談所を東尋坊内の空き家に開設。これまでに500人を超える自殺志願者を保護してきた。 7、8年前から海外メディアにも取り上げられるようになり、これまでに約15カ国から取材を受けた。また13年には、初めて映画撮影を目的にアイスランドから一行が訪れた。茂さんの活動を含め日本の自殺にスポットを当てたドキュメンタリー作品が作られ、動画サイトでも配信された。 今年に入り、ドイツ、韓国、フランス、アメリカ、カナダから映画撮影の依頼があった。4月には、フランスのラジオ
93歳の夫が体の痛みを訴えていた妻に頼まれて殺害したとして、嘱託殺人の罪に問われた公判が千葉地裁で開かれている。夫は「今でも愛しております」と語り、2人の娘は「父は追いつめられていた。ごめんなさい」と悔やんだ。 妻(83)への嘱託殺人の罪に問われているのは茂原市の無職の夫。家族によると、軽度の認知症という。 起訴状などによると、夫は2014年11月2日、自宅で妻から殺してほしいと依頼され、ネクタイで首を強く絞めたとされる。 夫は自ら110番通報。その後、妻は死亡。生前、「家族に迷惑をかけたくない」とメモを残したとされる。 検察側によると、妻は13年秋ごろから、急激に足腰が弱まった。次第に転倒を繰り返すようになったという。 夫妻は二人暮らしで、長女は頻繁に帰省して様子を見るようになった。14年10月には腰などの骨折が判明。「痛みで眠れない」。こう漏らしていた。 法廷での被告人質問
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