中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 昨日は、大学院合宿を終え、岡本和夫先生(数学)の最終講義に向かいました。岡本先生は、僕が所属する「大学総合教育研究センター」のセンター長です。数学者として数多くの業績を残しつつ(元・日本数学会の理事長)、東大の教育企画に長く尽力なさった方です。今年、東京大学を退職なさいます。 岡本先生の最終講義での話は、非常に示唆に富むものでした。いつものように、最終講義でも、笑いを飛ばしておりました。 お話の中でもっとも印象に残ったのは、「役に立つものは必要で、役に立たないものは必要ない」という価値観を子どものうちからもってしまうのは少し危険ではないか、という問題提起でした。 ▼ たとえば、子どもは、こう問いかけて、大人を困らせ