ドの音の周波数を2倍にすると1オクターブ高いドになるが、それに対しドの音の周波数を3倍にすると(元のドよりも1オクターブと完全五度高い)ソの音になる[7][注 2]。さらに3倍にすると(先ほどのソより1オクターブと完全五度高い)レの音になる。以下同様に3倍音を考えていくと、派生音[注 3]も含めた12の音が全て登場し、13音目がほぼドの音と等しくなって終了する[7]。これがピタゴラス学派が元々考えた12の音律の決め方である[7][注 4]。この12音のうち最初登場する6つが順に「ドソレラミシ」であり、最後の一つが「ファ」である[8]。 古代中国でも同様の考えで音律を決めていき、これを「三分損益法」と呼んだが、おそらくは五行説の影響により最初から5番目までの「ドソレラミ」の5つを使っていた[9]。これはヨナ抜き長音階と同じものとなる。 この5音音階が奈良時代に日本に伝わり「呂旋法」と呼ばれた