県内に押し寄せる最大級の津波の影響を調べている県津波浸水想定検討部会(部会長・柴山知也早稲田大理工学術院教授)は6日、最悪の場合、鎌倉市沿岸の浸水深(浸水時の水位)が10メートル超になるとの試算結果を明らかにした。三浦半島や横浜駅周辺でも、場所によっては6メートル以上になる危険性があるという。柴山教授は「浸水深が10メートルの場所は最低でも5階、できれば6階以上に逃げることが望ましい」とし、より踏み込んだ避難対策を求めた。 県は昨年11月、最大級の津波による浸水予測図(素案)を公開。静岡や房総沖を震源とする慶長型地震で鎌倉に波高14・4メートルの津波が押し寄せるとの試算結果を明らかにする一方、浸水深が深い場所については「5メートル超」と表現するにとどめていた。今年3月を目標とする予測図確定に向けた作業の中で、主な地域の浸水深を初めて公表した。 それによると、浸水深が10メートル超となる