横断研究と縦断研究 cross-sectional method / longitudinal method 発達に伴う変化を検討する方法として、横断研究と縦断研究がある。横断研究は、年齢の異なる集団に対して実験や調査を行ない、年齢以外の要因をできる限り統制して各年齢群を比較する。比較的短時間に多くのデータを得ることができ、費用や労力などは少なくてすむ。しかし同一対象者を追跡してはいないため、発達の連続性や安定性を明示することはできない。縦断研究では、同一の対象者を一定期間継続的に追跡し、いくつかの時点で測定を行って変化を検討する。長期にわたって行なうため発達の連続性や安定性を問題にできる反面、労力や費用は大きく、しかも大きな集団を追跡することは困難で、追跡期間の途中でも様々な原因で対象集団がさらに小さくなる可能性が高い。繰り返し測定がなされることで検査に対する慣れや練習効果なども問題にな