何でもかんでも鉄道に結びつけて話をすると、「これだから鉄道ファンは……」と言われそうである。けれど、さすがに今回ばかりは少しばかり語ってもいいだろう。4月9日に発表された紙幣の刷新。そこで渋沢栄一が新しい1万円札の肖像になることが明らかになったのである。 渋沢栄一の事績や人物像についてはほうぼうで語られているのでここで詳しくは触れない。簡単に言えば、埼玉の豪農の家に生まれて一橋家に仕え、幕臣を経て明治時代には第一国立銀行など500以上もの会社の設立に関わって実業界の“ドン”として活躍した偉人である。で、ここで鉄道ファンとして取り上げたいのが、渋沢の起こした“500以上の会社”について。その中には、実に多くの鉄道会社が含まれているのだ。