いやいや、別に古関裕而が労働政策にかかわりのある曲を作ったという話じゃありません。ていうか、そういう曲も作っているんですけど、その話じゃない。 古関裕而の生涯については、先日終わった朝の連続テレビ小説「エール」で描かれたように、戦前はあまり売れず、早稲田やタイガースの応援歌という非売品が評判になった程度ですが、戦時中はその曲調が軍歌にフィットして「露営の歌」や「若鷲の歌」などが大ヒットし、戦後も「栄冠は君に輝く」や「オリンピックマーチ」など売れっ子作曲家として活躍しました。そんなことは知ってるけど、それが労働政策と何の関係があるの?と言われそうです。中身じゃなくて、戦前は人気が出ず、戦時中と戦後にとても受けているというところが、両者はよく似ているなと思うのです。 ドラマでは、おそらく世間で一般的な歴史観に沿って、戦時中のヒットした軍歌がかなり否定的なイメージで描かれ、その反省の上に戦後の歌