通行禁止を示す看板が置かれた富士山須走口登山道の入り口。冬季の登山は明確に禁止すべきとの意見もある=11月中旬、須走口5合目 富士山で夏の開山期以外の遭難事故が後を絶たない。10月末には自らの富士登山の様子をインターネットでライブ配信中に滑落したとみられる都内の40代男性が亡くなった。地元関係者からは冬季の登山を明確に禁止すべきとの声や、危険性をより具体的に伝えるべきとの意見が出ている。 ■高い事故リスク 静岡県警によると、静岡県側の閉山期の山岳遭難事故は2013年以降、年間9~19件で推移。14年には6人が亡くなるなど毎年死者・行方不明者が出ている。 閉山期、特に冬季は事故のリスクが高い。その理由は主に強風、凍結、寒さだ。静岡地方気象台によると、富士山測候所があった2003年12月の山頂の最大風速は29メートル、平均でも13・9メートル。標高が高い場所は木など風を遮るものがなく、冬の富士