経済誌などで経営不安が取り沙汰され、株価が急落していたソフトバンクの孫正義社長が反撃に出た。ソフトバンクは年間の売上高とほぼ同額の2兆円を超える連結有利子負債を抱え、市場では「競合他社に比べて有利子負債が格段に高く、米金融危機が財務体質の悪化を招くのではないか」などと、先行きを不安視する声が強かった。これに対し、2008年10月29日に行われた08年9月中間決算の発表会見で、孫社長は「十分に返済能力がある。フリーキャッシュフローが09年度は2500億円出るので、かなり早いピッチで完済が進む」などと明言し、市場の不安沈静化に躍起だった。 キャッシュフロー08年度1400億円に増えると予想 ソフトバンクは、旧ボーダフォンジャパンが公募した社債750億円を償還するため、160銘柄で構成する債務担保証券(CDO)を750億円で購入したが、リーマン・ブラザーズの破綻に伴う金融市況の悪化で6銘柄が既に