第11回 偽造大国「中国」にどう対処すべきか? ~米国に倣って直ちに強硬策に出ないと手遅れに~ 国際問題評論家 古森 義久氏 2005年11月22日 取り締まりを本気で実施した気配すらない“偽造天国” 中国での偽造品の横行というのは、いやはや、とてつもない規模である。映画や音楽のビデオ、DVDから電動工具、計測器、医薬品、酒、種子まで、とにかくなにからなにまで偽物が出回っているのだ。私が北京に駐在した二年間にも、あらゆる製品の偽造、模造、変造のものすごい実態をいやというほど知らされた。 私が中国在勤を終えて、ワシントンにもどったのが2001年だからそれから4年余りが過ぎた。だがそれ以後、中国での偽造品横行はますます勢いを強めていることをまた改めて知らされた。私が中国に住んでいるころから、この偽造品問題、つまり中国の知的財産所有権侵害は全世界的な関心を集め、中国政府へのごうごうたる非