前回まで、Java SEの最も基本となるjava.baseモジュールの新機能を紹介してきました。今回はちょっと趣向を変えて、API以外に知っておきたい新機能や変更について紹介します。バージョン表記や非推奨APIの明確化、コンパイラのjavacやドキュメント自動生成のJavadocの改善といったものです。 バージョン表記 Java SEのバージョン表記に紆余曲折があったのは、みなさんご存じの通りです。Java SE 8も「8」が表向きの「バージョン番号」であるにもかかわらず、javaコマンドを-versionオプションを指定して実行すると「1.8.0_131」のように出力されます。過去の経緯もあり、1.8.0は「バージョン文字列」として扱われます。バージョン番号とバージョン文字列は別物だと、公式ドキュメントにもうたってあります。この使い分けは煩雑でしかなく、アップデートリリースの番号も複雑に