昨年7月に旧岩手川酒造鉈屋町工場を改装オープンした同館。「岩手川の醸造の歴史展示をしてほしい」との市民の声から同展を企画した。1872(明治5)年創業の岩手川酒造は2006(平成18)年に廃業した。 2階の「大正蔵」には酒蔵を改装した展示スペース、昭和の町並みを再現した「時空(とき)の展示室」には、1斗瓶や看板、ラベル、販促品など約300点の岩手川酒造ゆかり品を並べる。会場には、岩手川のCMソング「岩手川の唄」が流れ、懐かしみながら口ずさむ人の姿も見られた。展示品は、蔵に残っており盛岡市が保管していたものや、個人で保管していたものなどを探し集めたという。 岩手川酒造の前身「関口酒造」で製造していた清酒「藤政宗」の看板も展示する。同看板は浜藤酒造と改名する明治27年以前の物という。保有する星川克巳(かつみ)さんは「現在を知るためには古い物を知るところから始めなければとの思いで、いろいろなもの