消費税増税論議がこれからまたヒートしていくだろう。さて今日は講義の前の準備で、久しぶりに岡田靖さんと飯田泰之さんとの対談を再読した。芹沢一也&荻上チキさんたちの編集になる『経済成長って何で必要なんだろう?』(光文社)に収録されているおふたりの対談である。 この対談は、日本経済の大きさを測る尺度としてのGDPの簡単な解説からはじまり、その変化率(つまりは経済成長率)、経済成長が現在および過去の日本経済に持つ意味が実に面白く語られている。 そのなかで先進国はだいたい毎年、2%〜2.5%ぐらい実質GDPが成長するのは当たり前という発言がある。僕もそう思う。この背景には、だいたい毎年自然と学習効果などが作用して、それくらいの成長トレンドがあるということである。 岡田:GDPの増え方を見ると、先進国では、長期的に年2%から2.5%ぐらい、一人当たり生産額は増え続けています。どうも、人間の知識の蓄積し