システム設計者には詐欺師に対するときのような「疑り深さ」が必要だ。そのような姿勢によってしか探り当てられないタイプの要件が存在するからだ。その種の要件はしばしば重大で、捉えそこなうと痛い目に会う。 ◆システム要件の分類学 システム要件は、ユーザによって自発的に語られる場合と語られない場合とがある。ユーザが独自にまとめた要件定義書などは「語られた要件」の代表的なものだ。第三者がまとめたとしても、ユーザに一方的に語らせただけのものであればこれと似たものになる。しかし、そこに書かれたことを漏れなく取り入れるだけですべての要件をまっとうできると設計者が考えているとしたら、あまりに純朴過ぎる。 システム要件には、「語られていないけれども無視できないもの」も「語られているけれども無視すべきもの」も存在する。つまり、システム要件には「語られたか、語られなかったか」と、これに直交する「無視すべきか、無視で
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