1. はじめに「好きな仲間と面白いことをして生きていく。そして人間には常に可能性があることを伝えていく。」 その想いを胸に、新卒から2年間働いたクックパッドを退職する決断をした。会社に不満があったわけでもなく、仕事も人も間違いなく最高の環境だった。それだけいい環境を手放してでも、僕にはどうしても成し遂げたいと思える夢ができてしまった。 9年前、自分の可能性すら信じることのできなかった、深夜2時の真っ暗で狭い一室のことをいつも思い出す。 2. 中卒引きこもりニート僕は中卒引きこもりニートだった。 中高一貫校に入った僕は、体操部に入り勉強もほどほどにする、どこにでもいる中学生だった。体操では、昨日できなかった動きが急にできるようになることがある。全くわからなかった数学の問題が、問題を繰り返し解けば自然とできるようになる。こういった日々の成長の実感は、僕が健全な学校生活を過ごしていることを示して