『人間の条件』または『活動的生』(にんげんのじょうけん、または、かつどうてきせい、英題:The Human Condition、独題:Vita activa oder vom tätigen Leben)は、1958年に出版された、ハンナ・アーレントによる政治哲学の著作である。 概要[編集] アメリカの政治学者アーレントは『全体主義の起源』において孤立化した大衆に特徴付けられるドイツのナチズムやソヴィエトのスターリニズムといった全体主義を論考し、これを民主政治の新しい問題として位置づけて注目された。この『人間の条件』では全体主義の問題を政治哲学の視座から見直すことで、政治とは何かという根本的な問題を考察している。 この問題を考察する上で注目すべきことは、まず政治とは言語により他者に作用するという言語行為であるということであり、それによって他者とは自己とは異なる存在である、と規定されうること