ブックマーク / eulabourlaw.cocolog-nifty.com (70)

  • 牛窪恵『恋愛結婚の終焉』@労働新聞書評 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    月イチで連載している『労働新聞』の書評、今回は牛窪恵さんの『恋愛結婚の終焉』(光文社新書)です。 【書方箋 この、効キマス】第44回 『恋愛結婚の終焉』牛窪 恵 著/濱口 桂一郎 岸田文雄首相が「異次元の少子化対策」を打ち出しても、人口減少の流れは一向に止まらない。結婚した夫婦の子育て支援に精力を注入しても、そもそも若者が結婚したがらない状況をどうしたら良いのか。この袋小路に「恋愛結婚を切り離せ!」という衝撃的なメッセージを叩き込むのが書だ。 でも考えてみたら、なぜこのメッセージがショッキングなのだろう。20世紀半ばまでの日では、恋愛結婚は少数派で、大部分はお見合いで結婚に至っていたはずなのに。 そこで著者が元凶として指摘するのが、近代日に欧米から導入され、戦後開花したロマンティック・ラブ・イデオロギーだ。結婚には恋愛が前提条件として必要だという、恋愛結婚と出産の聖なる三位一体

    牛窪恵『恋愛結婚の終焉』@労働新聞書評 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • リスキリングは1969年職業訓練法にちゃんと規定されていた・・・けど1992年に消えた - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    最近やたらめったらに流行っているリスキリングですが、日語で何というかご存じでしょうか。実は、かつて日国の実定法たる職業訓練法には、そのものずばりの用語がちゃんと規定されてたのです。 https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/houritsu/06119690718064.htm(職業訓練法(昭和四十四年法律第六十四号 )) (職業訓練の種類) 第八条 第十四条に規定する公共職業訓練施設の行なう職業訓練及び第二十四条第一項の認定に係る職業訓練(以下「法定職業訓練」という。)は、養成訓練、向上訓練、能力再開発訓練及び再訓練並びに指導員訓練とする。 2 養成訓練は、労働者に対し、職業に必要な基礎的な技能(これに関する知識を含む。以下同じ。)を習得させることによつて、技能労働者としての能力を養成するために行なう訓練とする。

    リスキリングは1969年職業訓練法にちゃんと規定されていた・・・けど1992年に消えた - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 戦後型新興宗教の社内出世型メカニズム - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    マシナリさんが、久しぶりにブログを更新したと思ったら、なかなかに深刻な内容でした。ご自身の幼少時の親に連れられての新興宗教経験を踏まえて考察されているのですが、 http://sonicbrew.blog55.fc2.com/blog-entry-841.html(新興宗教2世になりかけた件) 私の家族は祖母の代からこちらの図にあるうちの複数の新興宗教に関係していた(現在は完全に縁切りしています)ことがあり、私も物心つく前から親に連れられてその新興宗教の施設に通っていました。・・・ マシナリさんが、疑問を抱くきっかけになったのが雑誌『ムー』の別冊で、古代から現代に至る宗教の系譜を一冊でまとめた内容だったそうですが、そのなかに「戦後に発展してきた新興宗教では、日の戦後復興で取り残された都市部の貧困層や、高度成長の波が及ばなかった地方在住者に対して、その新興宗教の内部で新たな「地位」を与える

    戦後型新興宗教の社内出世型メカニズム - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 給料が上がらないのは美徳の不幸、悪徳の栄えが必要? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    先日、ある方と喋っていて、言っている中身は今までと同じことなんですが、つい口をついて出てきた台詞が、自分でもびっくりするくらい名文句になっていたので、ちょっとご披露。 なんで日の給料は上がらないのか、情報労連REPORTの昨年12月号では、今から30年前に、できたばかりの連合が、物価引下げを求める消費者意識ばかりを掲げていたことを引用しましたが、 http://ictj-report.joho.or.jp/2112/sp01.html(労働組合は「安い日」を変えられるか? ) ・・・今から30年前、昭和から平成に変わった頃の日では(今では信じられないかもしれませんが)、「高い日」が大問題であり、それを安くすることが労使共通の課題であったのです。1990年7月2日、連合の山岸会長と日経連の鈴木会長は連名で「内外価格差解消・物価引下げに関する要望」を出し、規制や税金の撤廃緩和等により物

    給料が上がらないのは美徳の不幸、悪徳の栄えが必要? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 医療界もメンバーシップ型へ?? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    日経新聞にこんな記事が出てるんですが、 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA2549K0V20C22A5000000/(薬剤師が看護師の仕事も 医療「職務シェア」の改革案) 政府の規制改革推進会議の医療・介護分野の答申案が判明した。医療従事者の仕事は法律などに基づいて定められているが、職種を超えて分担する「タスクシェア」を検討すると明記した。介護施設の人員配置基準を緩和する方針も盛り込んだ。改革案は約70項目に及ぶ。改革には抵抗も予想され実現は不透明な部分もあるが、新型コロナウイルスの感染拡大で問題となった医療の効率化は待ったなしだ。・・・ 日はメンバーシップ型だと言いながら、その一番大きな例外は医療の世界です。なんといっても、すべての職種が入口から出口まできっちりジョブ・デマケされている、いやいや入口のずっと前から、医学部で勉強しないと医師には

    医療界もメンバーシップ型へ?? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • メンバーシップ型社会の量子力学的構造(改題の上再掲) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    昨年6月にアップしたエントリをそっくりそのまま再アップしておきます。なにも付け加えるべきことはありません。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2021/06/post-a7954d.html(ジョブ型とメンバーシップ型のねじれた議論) ========================================= みずほ銀行のシステム障害の報告書をめぐって、こういうツイートがあったのですが、 https://twitter.com/_innocent2017/status/1406076301153386498 みずほ銀行のシステム障害に関する調査報告書が話題になってますね。 その中でも「声を上げて責任問題となるリスクを取るよりも、持ち場でやれと言われていることだけをやった方が組織内の行動として合理的となる企業風土」という趣旨の原因分析

    メンバーシップ型社会の量子力学的構造(改題の上再掲) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 「アジャイル型開発と派遣・請負区分」@『労基旬報』2021年10月25日号 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    去る9月25日、厚生労働省のホームページにひっそりと「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準」(37号告示)に関する疑義応答集(第3集)がアップされました。この問題に関心のある人しか気が付かなかったでしょうが、これは昨年来問題となっていたアジャイル型開発と派遣・請負区分に一定の決着をつける文書だったのです。 アジャイル型開発とは、システム開発において、計画段階では厳密な仕様を定めず、小さな単位に分けられた開発を「スプリント」と呼ばれる単位で繰り返して実施し、最終的なシステムを完成させる開発手法です。細部にわたる仕様をすべて決定してから開発工程に進むのではなく、ユーザにとって優先度の高いものから順次開発・リリースして、運用時の技術評価やユーザの反応に基づいて素早く改善を繰り返すことにより、システムの機能同士の結合リスクを早期に解消できたり、システム利用開始までの期間を短く

    「アジャイル型開発と派遣・請負区分」@『労基旬報』2021年10月25日号 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 自治体は雇用契約を結べないけれど、偽装請負だと雇用になってしまう件について - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    こういう増田が話題になっていて、 https://anond.hatelabo.jp/20211014160920(埼玉県ワクチン接種センターで働いていたのに労働者ではないと言われた話) 謝金扱いだから労働契約がないとのことだったが、時間や勤務場所が拘束されていること・この仕事をしろと指示されていることなどから、「使用従属関係」が発生するのではないか。 こういう応答がされているのですが、 https://anond.hatelabo.jp/20211015101356 自治体が人を雇う場合、一般的な雇用契約をすることができない。少し前までは曖昧にされてたが、総務省が古い解釈を今更示したせいで、一時的であれ短時間であれ、明確に公務員として任用せねばならなくなった。令和2年度4月から施行された会計年度任用職員てやつだ。 いや、それは教科書レベルの回答であって、も少しディープな話があるんだな。

    自治体は雇用契約を結べないけれど、偽装請負だと雇用になってしまう件について - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 「女性」さんの短評 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    以前、桝純さんのオーラルヒストリーに関心を持って「今世紀最高の」とまで絶賛していた「女性」さんという方(一人称「俺」のこの方の生物学的な雌雄の別は存じ上げませんが)が、『ジョブ型雇用社会とは何か』について、あまりほかの方がつっこまないところで、しかし私としては秘かにつっこんで欲しいなと思っていたところに、うまい具合につっこんでいただいています。 https://twitter.com/ssig33/status/1447750147375435778 濱口桂一郎さんの新刊読みました。一番よかったの国がハイエンド外人を水増しする話で、もしメンバーシップ雇用のOJTでハイエンドになれるなら、そこに後からハイエンド外人でもはまるはずだけどそうなってない、つまり日の労働者はほぼ全てノースキルローエンドであることが示唆されている。 では日のハイエンド人材がどこに消えてるかというと、これは学位

    「女性」さんの短評 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • セレブバイトと派遣法 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    なにやら主婦の通訳がセレブバイトだったとかいう話が炎上しているようですが、実のところ、1985年に労働者派遣法ができた時に、相当程度虚構でありながら表面的に「専門業務」のポジティブリストだと言ってごまかしていた時の素材の一つが、この通訳とか秘書といったいかにも女性職っぽい専門職であったのですね。そして、表面のロジックでは専門職だから派遣でいいのだという議論の裏に、暗黙の裡に家計補助的な女性の仕事だから派遣でいいのだという隠れたロジックが潜んでいて、同じ年に男女均等法ができて女性の活躍という雰囲気がごくごくわずかながらちらりと顔を出しながら社会の大勢はなおほぼ完全に女性の役割はアシスタント役という風潮がどっぷりあるという時代の感覚の中で、何となくみんなを納得させていたわけです。 もちろん、当時も派遣の大部分は一般事務の普通のOLだったのであって、それをファイリングという職業分類表にもない専門

    セレブバイトと派遣法 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 麒麟も老いては・・・ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    文春オンラインに伊藤隆氏のインタビュー(インタビュワー:辻田 真佐憲)が載っていて、あの(!)伊藤隆がこんなそこらのネトウヨじじいみたいなことばかり口走るようになったのか、といささか感慨深いものがありました。 https://bunshun.jp/articles/-/44645 というのも、彼の出世作ともいうべき伊藤隆『大正期「革新」派の成立』(塙書房、1978年)は、私にとっては近代日史を理解する基枠組みを与えてくれたであり、実を言えば私の『日の労働法政策』第1章で示している歴史観は、少なくともその戦前から戦中、戦争直後にかけての時代認識は、このによるインスピレーションを元に、ミクロな一つ一つの事実を積み上げて作り上げたものだからです。 おそらく今の若い人にとって伊藤隆という名前は「つくる会」の右翼じいさんというくらいの印象しかないかもしれませんが、それこそ当の意味で平板な

    麒麟も老いては・・・ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 森元首相発言の雇用システム論的理解 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    もう世間は「女性蔑視発言」で炎上しているわけですが、おそらく人の主観的意図はそのようなものではなく、組織における意思決定機関と公式的には位置づけられている「会議」なるものにおける女性陣の行動様式に接してのものすごく率直な感想を述べただけだったのであろうと思われます。 これはもう昔から言い古されていることではありますが、日的な組織においては、公式の組織規則でフォーマルな意思決定のためのものと位置づけらている「会議」っていうのは、実はそこで一から率直な意見の交換なんぞをする場所ではなく、実質的な意見のすり合わせというのはもっとインフォーマルな場で、多くの場合、5時以降の飲を伴う場において行われ、そこでおおむねの合意が成り立ったうえで、最終的な確認のために昼間にフォーマルな会議を開くというパターンが多い、あるいは少なくとも多かった、わけです。「平場(ひらば)」なんていう言葉も、この日的慣

    森元首相発言の雇用システム論的理解 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 労務と報酬の交換なきメンバーシップ契約の成れの果て - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    こういうツイートが話題になっているようですが、 https://twitter.com/_Aruko_ru_/status/1352590231313113096 今日の面談内容です。 内定辞退する事になった決定的な会話を部分的に書き出しました訴えかける顔 詳しくは言えないですがまだ求人載せてて事務職で人気あると思いますが地雷もあるので気をつけて… いろんな観点から評論することができそうですが、労働法的には、そもそも来であれば雇用契約の予約に過ぎないはずの内定を、(判例のもとになった個別事案的には、当該労働者を守ってやろうというパターナリスティックな観点から)雇用契約そのものであるというおかしな判断を下してしまったことの帰結ということもできそうです。 民法的には雇用契約とは労働に従事することと報酬の支払いという対価関係のある双方の行為の交換契約のはずですが、そのいずれもない内定状態をも雇

    労務と報酬の交換なきメンバーシップ契約の成れの果て - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 竹中平蔵と習近平の「共鳴」@梶谷懐 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    中国経済の梶谷懐さんが、現代ビジネスに「竹中平蔵氏と中国・習近平政権、提唱する「経済政策」がこんなに似てきている」というエッセイを寄稿しています。これが大変面白い。 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/76094 あの竹中平蔵氏が、中国で大いに人気を集めているらしい。中国の人々はいったい竹中氏の何に惹かれ、彼から何を得ようとしているのか。神戸大学・梶谷懐教授による全3回のレポート。最終回となる今回は、竹中氏が提唱する経済政策と、習近平政権が目指す経済体制(「シーノミクス」と呼ばれる)に見られる類似、そして、日中で共振する「新自由主義」の動きについて解説する。 まあ、今の中国社会を、共産党一党独裁による徹底した新自由主義と考えるのは、割とポピュラーな見方だとは思いますが、そこにここ二十数年にわたって陰に陽に日の政策決定に関わり続けてきた竹中平蔵という補

    竹中平蔵と習近平の「共鳴」@梶谷懐 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 誤解だらけの「ジョブ型」論 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    日、都内某所で標記の講演。使ったパワポ資料の一部を公開。...

    誤解だらけの「ジョブ型」論 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 半分ソーシャルだった安倍政権 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    日突然安倍首相が辞意を表明しました。政治学者や政治評論家や政治部記者のような話をする気はありませんが、労働政策という観点からすれば、14-13年前の第一次安倍政権も含めて、「半分ソーシャル」な自民党政権だったと言えるように思います。半分ソーシャルの反対は全面リベラルで、第一次安倍政権の直前の小泉政権がその典型です。(ブログは特殊アメリカ方言ではなくヨーロッパの普遍的な用語法に従っているので、違和感のある人は「リベラル」を「ネオリベ」と読み替えてください) 安倍政権は間違いなくその小泉・竹中路線を忠実に受け継ぐ側面があり、労働市場の規制緩和を一貫して進めてきたことは確かなので、その意味では間違いなく半分リベラルなのですが、それと同時に、一般的には社会党とか労働党と呼ばれる政党が好み、労働組合が支持するような類の政策も、かなり積極的に行おうとする傾向があります。そこをとらえて「半分ソーシャ

    半分ソーシャルだった安倍政権 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 1985年以前は公務員に定年はなかった件について - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    人はみんな自分の生きてきた時代、より正確に言うと社会人となってそれなりのことが分かるようになってからのことしか気では覚えていないということのいい実例が、今やや異なるトピックが原因で話題となっている国家公務員の定年引上げに係る法案をめぐってもよく現れているように思われます。どういうことか?みんな、民間企業と全く同様に、公務員にも定年制があるのがあまりにも当たり前だと思っているんですが、実は国家公務員法に定年制が導入されたのは1981年改正によってであり、それが施行されたのは1985年3月末からなんです。それまでは、公務員には定年制はなかったんですよ。 http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/houritsu/09419810611077.htm 法律第七十七号(昭五六・六・一一) ◎国家公務員法の一部を改正する法律 国家

    1985年以前は公務員に定年はなかった件について - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • アセモグル&ロビンソン『自由の命運』(上・下) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    屋に平積みされているアセモグル&ロビンソン『自由の命運』(上・下)は、前著『国家はなぜ衰退するのか』の足らざるところを相当程度補ってくれるではありました。とりわけ、ホッブズが描いたそもそも怪物を必然たらしめる「不在のリヴァイアサン」と、その怪物に振り回される「専横のリヴァイアサン」のはざまの「狭い回廊」としての「足枷のリヴァイアサン」という図式は、正直言うと政治思想史の常識だよな、という気持ちもありつつ、こういう形できれいに図式化してくれると、大変わかりやすいよなと思うし、とりわけある種の経済学に凝り固まってしまった人が、そもそもの「不在のリヴァイアサン」の悲惨さに対する想像力が見事に欠落してしまっていた経験(後述の過去エントリ参照)からすると、一般向けの経済学の教科書を書いている名の通った経済学者がこういうで啓もうしてくれるのは大変いいことだと思ったところです。 多分、新型コロナ

    アセモグル&ロビンソン『自由の命運』(上・下) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 中国にとってのマルクス主義-必修だけど禁制: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    ブログでも何回か紹介した川端望さんが昔のエントリを新ブログにお蔵出ししていて、最近も約5年前の「中国の必修科目としての「政治経済学=マルクス経済学」に隠された深遠な陰謀」を再アップされています。 https://riversidehopearchive.blogspot.com/2018/11/20131012.html 中国ではマルクス主義は国定思想なので、大学でも関係するいくつかの科目が必修科目になっている。そこにはマルクス経済学の基礎に相当する「政治経済学」も含まれる。 この授業について、私の知る限り、中国の大学生から「つまらない。忘れました」という以外の感想を聞いたことがない。「ほんっとーに、つまらないです!!」「I hate it!」という表現さえ聞かれる。私自身が学生・院生時代に、当時すでに少数派となっていたマルクス経済学ベースの勉強をしていて、その問題点も多少はわかっている

    中国にとってのマルクス主義-必修だけど禁制: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 国家民営化論こそレフト2.0の典型やろが - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    ブログでも紹介したブレイディみかこ・松尾匡・北田暁大『そろそろ左派は〈経済〉を語ろう』について、 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2018/04/post-42b6.html すごくざっくりいうと、「リベサヨ」批判のです。 日刊ゲンダイで笠井潔氏が淡々と書評してるんですけど、 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/229593 日の左派は、護憲などの政治運動やマイノリティーの人権擁護には熱心だが、勤労庶民のための経済政策を持ちあわせていない。このことに批判的な論者たちの鼎談を収めた書では、「経済にデモクラシーを」を主張するアメリカやヨーロッパの新しい左派(レフト3・0)の運動や主張が紹介されている。 いやいや、なに人ごとみたいにゆうてはるんやろ。 笠井潔氏こそ、書の批判

    国家民営化論こそレフト2.0の典型やろが - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)