近年話題にあがるマインドフルネス。お金をかけずに自宅ででも実践可能だし、ストレスや精神衛生上の問題への処方箋として静かに長く人気を博してきた。 マインドフルネスとは、仏教に基づく瞑想の一種で、今この瞬間に自分が何を感じ、何を考え、何を感じているかを意識することに集中するものだ。 最初の記録は1500年以上前のもので、インドで発見された。 実は、初期仏教の瞑想法を解説した経典『Dharmatrāta Meditation Scripture(達摩多羅禅経)』には、さまざまな修行法が記されているだけではなく、瞑想後に起こりうる鬱や不安な心理状態などの症状についての記載もあり、瞑想による解離、脱人格化(この世界が「現実ではない」と感じること)などの、認知プロセスにおける正常からの逸脱についても触れられている。 そしてここ8年、このような瞑想やマインドフルネスに関する分野における科学的側面からの研
