はじめに こんにちは。データシステム部推薦基盤ブロックの新卒1年目の上國料(@Kamiko20174481)と、5年目の宮本(@tm73rst)です。私たちのチームでは、ZOZOTOWNの推薦システムを開発しています。2024年7月のテックブログでは、ZOZOTOWNのホーム画面に表示される「モジュール」の並び順をパーソナライズする取り組みを紹介しました。 techblog.zozo.com モジュールとは、トレンドやキャンペーンなど特定のテーマに基づき商品群を表示する枠のことです。 モジュールの内容は企画チームの意図に基づいて設定されますが、ユーザーごとに関心や求めるコンセプトが異なるため、一律の表示ではなく最適な順序で並べることが重要です。 このように、ユーザーごとに適したモジュールを配置する仕組みをモジュールパーソナライズと呼びます。本記事では、このモジュールパーソナライズの精度を向
「DeNAはAIにオールインします」 2025年2月5日に開催したイベント「DeNA × AI Day || DeNA TechCon 2025」のオープニングでDeNA代表取締役会長 南場 智子(なんば ともこ)はそう高らかに謳い、「1999年に創業したDeNAの第2の創業、チャプター2が始まる」と表明しました。 日々目まぐるしく発展するAIと、DeNAはどう向き合っていくのか。 そしてAIが導く未来に対し「やはり起点は人間である」と語った真意とは。 南場の講演内容をノーカットでお届けします! AIのパワーで“楽”を手に入れる皆さんこんにちは。ご視聴ありがとうございます。まず私からは、「DeNAがAIとどう向き合っていくのか」についてお話したいと思います。 まず、経営者としてAIをどう見るかなんですけれども、現実、確かなものとして、劇的な経営の効率化があります。いろんな会社が「こうやって
Developers Summit 2025 登壇資料
オライリーメディアの創立者ティム・オライリー氏が、同社のブログに「The End of Programming as We Know It」(私たちが知っているプログラミングの終焉)という記事を公開しました。 その冒頭には次のように書いてあります。 There’s a lot of chatter in the media that software developers will soon lose their jobs to AI. I don’t buy it. メディアでは、ソフトウェア開発者は近いうちにAIのせいで職を失うだろうという話が盛んに流れている。しかし私はそうは思いません。 生成AIの進化は、人間がタスクを与える都自律的にプログラミングを行ったりテストを実行したりするほどの領域に達しつつあり、それを実現するサービスとして「Devin」や「GitHub Copilot A
本記事は、DeepSeek-R1の論文とDeepSeekMathの論文を読んだ私の理解をもとに記載しています。 本論文で使われている技術に関しては、ある程度の知識を持っているので、大きくは外していないとは思いますが、私の主観も入っている部分もありますので、ご了承ください。 また、DeepSeek-R1の論文が公開される前に、小型モデルに対して同様の実験(強化学習)をしていたグループがあるようです。 そちらのレポートは下記になります。 意図せず、DeepSeek-R1-Zeroの再現実験のようなレポートになっていますが、レポートの著者はDeepSeek-R1論文の公開前から実験していると主張しています。 こちらも非常に興味深かったため紹介です。 本論文の興味深いところ 本論文は、大きく分けて3つの構成でできています 強化学習による思考能力の強化 LLM(DeepSeek-V3-Base)に対
現時点の AI コーディングの実力を測るために、自分はプロンプトのみ、直接コードを書くのは禁止で Roo Code による VS Code によるエディタ操作のみでコードを書かせた。その感想 (急いで書いたのでいろいろと雑です) tl;dr 良し悪しはともかく、人類は確実にAIによる自動操縦型のプログラミング体験に依存するという確信を持った。 ただ、その基盤である CLINE(系)自体のツールとしての完成度はいまいち。 CLINE以外の、各モデルのコーディング性能も、現時点では物足りない。 CLINE とは何か(知らない人向け) いろいろと機能はあるが、コア機能としてはヘッドフルな vscode runner で、AI にコードを書かせるために必要な情報を受け渡しするインターフェースを持っている。ファイルの読み書きや、コマンドを実行結果をプロンプトにしてAIに渡す。puppeteer によ
1000行でOSを作ってみよう 本書では、小さなOSをゼロから少しずつ作っていきます。 OSと聞くと腰が引けるかもしれませんが、OS (特にカーネル) の基本機能は案外単純です。巨大なオープンソースソフトウェアとしてよく挙げられるLinuxでさえ、バージョン0.01はたった8413行でした。様々な要求に応えるために次第に肥大化していっただけで、当初は大変素朴な実装になっていました。 本書ではコンテキストスイッチ、ページング、ユーザーモード、コマンドラインシェル、ディスクデバイスドライバ、ファイルの読み書きをC言語で実装します。これだけ様々な機能が詰め込まれているのに、コードは合計でたった1000行未満です。 「1000行なら1日でできそう」と思うかもしれませんが、初学者には少なくとも3日はかかるでしょう。OS自作のハマりポイントは「デバッグ」です。アプリケーション開発とは違うデバッグ手法
Gartner、日本の企業が2025年に押さえておくべきセキュリティとプライバシーに関する12の重要論点を発表 ガートナージャパン株式会社 (本社:東京都港区、以下Gartner) は、日本の企業が2025年に押さえておくべきセキュリティとプライバシーに関する12の重要論点を発表しました。 近年、AIの進化は社会および企業ビジネスの変革を促す強力な推進力になっており、リスク・マネジメントとサイバーセキュリティの分野では、AIが新たな可能性と課題を同時に生み出しています。 バイス プレジデント アナリストの礒田 優一は次のように述べています。「セキュリティとリスク・マネジメント (SRM) のリーダーは、そうした新しいリスク、脅威、環境の変化、法規制の動き、セキュリティのテクノロジや市場の多様化など、ますます混沌とするセキュリティとプライバシーの領域を俯瞰し、次なる一手を打ち出していく必要が
はじめに 近年、AIを活用したコーディングツールが急速に発展し、プログラマーの生産性向上や開発プロセスの効率化に大きな影響を与えつつあります。これらのツールは、コード補完、チャットアシスタント、コーディングエージェントなど、様々な形態で提供されており、プログラマーの作業をサポートしています。 その中でも、オープンソースのコーディングエージェントである「Cline」は、独特のポジションと活発なコミュニティによって注目を集めています。 本記事では、Clineを中心に、現在のAIコーディングツールの動向を探ります。Clineの特徴や利点、そして他のツールとの比較を通じて、AIコーディングツールの現状について考察します。また、Clineのアーキテクチャや実用面、コミュニティの動向についても解説します。 AIコーディングツールは、特に個人のプログラミングの世界に大きな変革をもたらしつつあります。本記
「State of JavaScript 2024」公開。フロントエンドライブラリ利用率1位はReact、メタフレームワークはNext.jsなど、1万4000人のエンジニアが回答 JavaScriptに興味を持つ世界中のIT技術者1万4015人が回答したアンケートの結果をまとめた「State of JavaScript 2024」が公開されました。 State of JavaScript 2023の発表が昨年(2024年)6月でしたので、前回から約半年での公開となります。 回答者の国別分布を見ると米国が15%、ドイツが8%、フランスが7%、スペインが4%、イギリス(UK)も4%、ポーランドが3%、カナダが3%などで、日本は1%(回答者150人)でした。 発表された内容から、多くの読者が興味を持つであろう、JavaScriptライブラリの人気など、結果の一部を紹介してみます。 フロントエンド
今回はデータ形式のParquetについて解説します。 Parquet形式とは Parquet形式は、大規模なデータファイルに使用されるフォーマットの一つであり、以下の構成要素を持ちます。 ファイルヘッダー ファイルがParquet形式であることを示す メタデータ データセットのスキーマ情報(カラム名、データ型など)、各列のデータ詳細(圧縮タイプ、エンコーディングなど)を示す。これによりデータへのアクセス方法が分かる データブロック(行グループ) データ本体。列方向に複数の行グループに分割されて保存されている。例えば1000行のデータであれば、5つの200行を内包する行グループに分けることができる。各行グループに対してメタデータが存在する データブロックの確認 具体的にデータ形式をイメージするために、データ本体の構造について見ていきましょう。 # 時間、周波数、振幅 #行グループ1 [[0.
2024年6月に発表した(https://speakerdeck.com/ktz/duckdbza-shao-jie)内容にDuckDB バージョン1.1の変更点を追記した版
0.はじめにどうも、すべての経済活動をデジタル化したい、LayerXの牧迫(@35_mki)です。法人支出管理サービス「バクラク」シリーズを提供しているバクラク事業を担当しております。 2024年の振り返りを、ということでいくつか学びを記録として残しておこうと思います。 ※ すでに弊社メンバーから出ているnoteと重複する内容も多いですが。 LayerX / バクラク事業の2024年は「未達」から始まりました。 詳細は代表の福島のnoteでも触れられていますが、2024年前半はかなり厳しい状況でした。 2023年バクラクは法対応の風を受けて、大きく成長しました。一方で2024年以降は法対応の波がなくなり、成長の鈍化が見えました。一般的に見ればこの時点でも大きな成長をしている事業ではあるが、我々自身はもっと高い目標をもっていました。そこで課した高い目標に対してのギャップを埋めないといけない状
はじめに 2024年のAI界隈では「RAG」が一巡し、その可能性と限界が明確になってきました。最も顕著な点は「RAGは魔法の杖ではない」という認識の広がりではないでしょうか? RAGは確かに、既存の文書やデータを活用したAIの応答精度向上に貢献してきました。しかし、単純な質問応答を超えた複雑なタスクの実行や、動的な状況への適応には限界があることも明らかになっています。この限界を超えるための次のステップとして注目を集めているのが「AIエージェント」です。 OpenAIのCEOであるサム・アルトマンが「次のブレークスルーはエージェントだ」と発言していたり Anthropic社員がこのようなスピーチをしたりしています。 AIエージェントとは AIエージェントは、特定のタスクや目的のために設計された自律的なAIシステムです。たとえば、会議の参加者の予定を自動で調整して最適な時間を設定するAIアシス
概要 開発者向けの AI ツールは数多くありますが、その中で「Cody」は 無名ながらも知る人ぞ知る優れたプロダクトです。私が普段いるAI技術者コミュニティでは密かに絶大な支持を集めていますが、SNSなどでの一般的な知名度はほとんどないため、ここで紹介します。 Cody は無料プランが圧倒的に強い他、課金プランも、GitHub Copilot、Cursor、ChatGPT と比較して機能性で大きく抜きん出ています。私はすでに半年課金愛用していて、おそらく来年も愛用するでしょう。 Cody とはなんぞや Cody くんは、VSCode や、JetBrains IDEs、Neovim、Eclipseなどのコードエディタの拡張機能として使えるコーディング補助 AI ツールです。 他の生成 AI コードツールと同様に、AI コード補完とAIチャットがあります。 なぜ Cody がおススメなのか C
本記事はニーリーアドベントカレンダー2024の17日目の記事 その2 です。 はじめに こんにちは。Analyticsチームの上田です。今回は小ネタとして、Park Directのデータ基盤ではどのようにデータ取り込みの正常性をチェックしているか?をご紹介します。 手軽さ (仕組みの単純さ・メンテナンスのしやすさ) を重視した方法ですので、少人数 (1~3名) で小~中規模のデータ基盤を運用している方の参考になるかもしれません。 データ取り込みの正常性チェック Park Directのデータ基盤では、TROCCO等を利用して各データソースのデータをBigQueryに日次で取り込んでいます。 データ取り込みの正常性チェックでは、主に日次のデータ取り込みが意図せず停止・遅延・転送漏れしていないか?をチェックしています *1。 実現方法 1. TROCCOの通知機能を利用した方法 TROCCOで
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