東京大学より欧米有名大学を志望する生徒が増えている。グローバルな舞台で活躍する人材になるには海外大の方が有利だろう。ただ、高額な学費や生活費で年間1000万円近い費用もかかる。留学支援の応援団長役を買って出たのがカジュアル衣料品店「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングの会長兼社長の柳井正氏が率いる「柳井正財団」だ。NIKKEI STYLE キャリア編集長の代慶達也が柳井財団の奨学生を取材した。 「人工知能(AI)は本当に人間を追い越すかな」。柳井氏の質問に「計算機と人間では実現できることは違うのでは。人間には人間にしかできないこともあると思います」と答えたのは英オックスフォード大学1年生の篠川誠人さんだ。東京都立の小石川中等教育学校出身だ。 自分にも他人にも厳しいといわれる柳井氏だが、高校生相手の留学支援の「最終面接」では笑顔を絶やさないという。 柳井財団 2016年以降に155人を