#2はこちら 技術・家庭科が男女別の教科だったのは「時代の要請」 ——現在、男女共通で学ぶ中学校の技術・家庭科は、かつて男子が技術、女子が家庭科を学んでいたと聞いています。いつから男女別の教科になったのでしょうか。 明らかに男女が違う内容を学ぶようになったのは、今から65年前、高度経済成長期の頃からです。1958年文部省(当時)告示の学習指導要領(各学校で教育課程を編成する際の基準。約10年ごとに改訂)に合わせ、それまでの「職業・家庭科」の代わりに新設された教科として中学校に「技術・家庭科」が誕生しました。 この改訂によって、中学校では男子は社会で役立つような「技術の内容」を、女子は家庭の担い手となることを想定した「家庭」の内容を学習するようになりました。ちなみに高校の家庭科は、1960年改訂の学習指導要領から女子のみ必修科目となりました。 この時代は、日本は製造業などの第二次産業で発展し