本ブックマークでは、近年のベイズ派の成果を中心に、人工知能の研究に役立ちそうな、計算論的認知科学の情報へのポインタを提供したい。 計算論的認知科学は認知の在り方を、計算方法やリソース制約を考慮したモデリング、シミュレーション、そして実験によって明らかにしようとする。この分野ではベイズ派を中心に、 Marr の三レベル(計算論、アルゴリズム、実装)で言う計算論的モデリング、すなわち「何を計算するか/すべきか」の研究に主なフォーカスがあり、これは計算論的神経科学や認知神経科学において「いかに計算されるか」を扱うアルゴリズムレベルの研究が盛んであるのと相補的であると言える。 知能の研究が認知や脳の研究に学ぶ必要性については議論の余地がある。人工の鳥よりも飛行機を作る方が有用な側面はかなり多く、知的システムが人間の認知や脳の制約を持つ必要はない。しかし他方で、たとえばディープラーニングの始祖である