ブックマーク / eulabourlaw.cocolog-nifty.com (316)

  • マイケル・リンド『新しい階級闘争』@『労働新聞』書評 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    近頃世界的に無責任な言説をまき散らすポピュリストが蔓延して困ったものだ、・・・と感じている人は多いだろう。しかし、これは階級闘争なのだ。知的エリート階級に経済的のみならず知的にも抑圧されているノンエリート労働者階級の「反乱」なのだ。 「階級闘争」という言葉は時代錯誤に見えるかも知れない。かつて産業革命時代に資家階級と労働者階級の間で闘われた熾烈な階級闘争は、20世紀中葉に労働組合による団体交渉と福祉国家を基軸とする階級平和に移行し、マルクスの教えを古くさいものとした。だが20世紀の末期、再び階級闘争の幕が切って落とされた。先制攻撃を加えたのは経営管理者と専門職からなる知的上流階級だ。経済停滞の元凶として労働組合と福祉国家が叩かれたことはよく知られている。しかし、ネオ・リベラリズムによる経済攻勢と手に手を取って粗野な労働者階級文化を攻撃したのは、左派や進歩主義者たちによる反ナショナリズムと

    マイケル・リンド『新しい階級闘争』@『労働新聞』書評 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
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    lcwin 2024/02/02
  • リベラルサヨクは福祉国家がお嫌い(再掲)とその前説 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    弁護士の堀新さんがこう呟いている(Xしてる?)んですが、 https://twitter.com/ShinHori1/status/1686574496952758272 大戦後の日の言論や論壇の世界では長らく左派が有力だったとかいう議論があるが、左派といっても実際は社会主義派というような人は少なくて、多数の評論家やジャーナリストは「なんとなく社会福祉だけはあってほしいアナーキスト」みたいな感じの論調が多かったような気がする。 もう少しいうと、日の言論界で割と多かったのは 「社会福祉と文化施設だけはあってほしい無政府主義者」 みたいな緩やか左派的な論者だったのではないか。 こういうのは欧米流のポリティカルコンパスの「経済右派・左派」の図にはうまく落とし込めない。 変な言い方になるが、戦後日の左派的な言論界の多数派も、ある意味「小さな政府主義者」だったのである。 戦後日の左派言論の「

    リベラルサヨクは福祉国家がお嫌い(再掲)とその前説 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
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    lcwin 2023/08/08
    しんほり先生のあれをみてhamachanのあれやんと思い浮かべるくらいの瞬発力はたまたまあったから、これが出てきたのは答え合わせよね。
  • ナチス「逆張り」論の陥穽(再掲) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    最近、田野さんのが話題になっているということなので、この点はきちんと明確にしておかなければならないと思い、昨年のエントリをそのまま再掲することにしました。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2022/05/post-ed416b.html 昨日の朝日新聞の15面に、「逆張りの引力」という耕論で3人が登場し、そのうち田野大輔さんが「ナチスは良いこともした」という逆張り論を批判しています。 https://www.asahi.com/articles/ASQ5S4HFPQ5SUPQJ001.html 私が専門とするナチズムの領域には、「ナチスは良いこともした」という逆張りがかねてより存在します。絶対悪とされるナチスを、なぜそんな風に言うのか。私はそこに、ナチスへの関心とは別の、いくつかの欲求があると感じています。 ナチスを肯定的に評価する言動

    ナチス「逆張り」論の陥穽(再掲) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
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    lcwin 2023/07/15
    1ポイントとマイナス10000ポイントを同列に評価するのもおかしいけど、1ポイントの研究がいらないとはいえないわけで、定性的になりがちなのかな?人文科学の議論って
  • アンチが騒ぐ前にリベラル派が騒いで潰した人権擁護法案 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    朝日のこの記事に、 https://www.asahi.com/articles/DA3S15344730.html(あらゆる差別禁止、法律化求める動き 「包括法」欧州各国で制定進む) おきさやかさんがこうつぶやいているんですが、 https://twitter.com/okisayaka/status/1544266020172341248 欧州だけでなく韓国も導入してたような。日は2000年代にアンチが騒いで頓挫した 歴史的事実を正確に言うと、右派のアンチ人権派が騒ぐより前に、来なら人権擁護を主張すべきリベラル派が報道の自由を侵すと騒いで潰したんですよ。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-0347.html(人種差別撤廃条約と雇用労働関係) ・・・・実は、2002年に当時の小泉内閣から国会に提出された人権擁

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    lcwin 2022/07/06
    なにかと思えば
  • ナチス「逆張り」論の陥穽 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    昨日の朝日新聞の15面に、「逆張りの引力」という耕論で3人が登場し、そのうち田野大輔さんが「ナチスは良いこともした」という逆張り論を批判しています。 https://www.asahi.com/articles/ASQ5S4HFPQ5SUPQJ001.html 私が専門とするナチズムの領域には、「ナチスは良いこともした」という逆張りがかねてより存在します。絶対悪とされるナチスを、なぜそんな風に言うのか。私はそこに、ナチスへの関心とは別の、いくつかの欲求があると感じています。 ナチスを肯定的に評価する言動の多くは、「アウトバーンの建設で失業を解消した」といった経済政策を中心にしたもので、書籍も出版されています。研究者の世界ではすでに否定されている見方で、著者は歴史やナチズムの専門家ではありません。かつては一部の「トンデモ」に限られていましたが、今はSNSで広く可視化されるようになっています

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    lcwin 2022/05/30
  • 労働組合は利益団体(再三再四の再掲) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    なんだかまたぞろ、芳野会長が自民党の会合に出席したというニュースをネタに、労働組合を政治団体か思想団体か宗教団体かと取り違えた発想がネット上で拡散されているようですが、あまりのデジャブに、以前のエントリに書いた文章をそっくりそのまま自分でコピペする以外に何とも言いようがない感が半端ない・・・。 どれくらいデジャブかというと、 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2022/01/post-78d128.html(労働組合は利益団体(ほぼ再掲)) なんだかまたぞろ、岸田首相が連合の新年会に出席したというニュースをネタに、労働組合を政治団体か思想団体か宗教団体かと取り違えた発想がネット上で拡散されているようですが、あまりのデジャブに、以前のエントリに書いた文章をそっくりそのまま自分でコピペする以外に何とも言いようがない感が半端ない・・・。 どれくら

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    lcwin 2022/04/20
  • ウクライナ民族の最終的かつ不可逆的な確立 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    プーチンはウクライナ民族なんてのは虚構だと思っていた。ロシア語の方言を喋るロシア辺境の田舎者をつかまえて、ロシア革命の勢いでレーニンがでっち上げたインチキな幻想にすぎないと思っていた。 実のところ、その議論には、まったく真実のかけらもないわけではない。 そもそも「民族」というのは、多かれ少なかれ主観的-共同主観的なものだろう。 ある人間の集団を民族と呼ぶか否かは、とても明確な場合もあるが、かなり不明確な場合もある。 いい例がユダヤ人だ。ユダヤ人は一つの民族なのか、それとも自分や先祖がユダヤ教徒であったところのドイツ民族やロシア民族であるのかというのは、そう簡単に答えが出るものではない・・・いや、なかった。 答えを出したのは、ロシアで繰り返されたポグロムであり、それに最終的かつ不可逆的な結論を出したのはヒトラーだ。 お前たちは殲滅されるべきユダヤ民族だ、と名指しされ、殺されることによって、そ

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    lcwin 2022/04/13
  • 冷戦思想を「脱陣営化」すべき時@ソーシャル・ヨーロッパ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    例によって欧州左派の集まりであるソーシャル・ヨーロッパからですが、このシェリ・バーマンさんのエッセイは、今の日にもちらちらと見え隠れする連中と同じようなのがヨーロッパにもやはりちらちらといるんだな、というのがよく分かって、大変面白い。 題して「Time to decamp from cold-war ideas」。なかなか訳すのが難しいですが、冷戦思想を「decamp」するときだ、と言っているんですが、この「decamp」、辞書を引くと戦場で野営を引き払うという意味なんですが、文中に出てくる「campism」(陣営主義)から脱却しろよ、という意味にもなっていて、しかも今現前のウクライナの戦場のイメージと重ね焼きされるような絶妙な用語の選定になっていて、それだけでじわじわ味わえます。 https://socialeurope.eu/time-to-decamp-from-cold-war-

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  • ダークサイドに落ちた生存競争の落伍者 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    隠岐さや香氏と東浩紀氏の間の半ば感情的な一連のやりとりに関わる気は毛頭ありませんが、隠岐氏の恐らく無意識に漏らした片言隻句がどういう人々の心にぐさぐさと刺さったのだろうかということを考えると、第一線で活躍中の東氏なんかよりも百万倍、非正規労働でその日を支えながら暮らしているテニュアをとれないまま中高年化した人文系知識人の人々にであろうし、これは位相をすこしずらすと(もう15年も前のことになりますが)赤木智弘氏が当時の『論座』で「丸山眞男をひっぱたきたい」と叫んだことにつながり、さらには戦前の帝国議会で斉藤隆夫がいわゆる粛軍演説の中で、当時の右翼的革新運動を「生存競争の落伍者、政界の失意者ないし一知半解の学者」と罵っていたことにまでつながっていきますね。 松尾匡さんの言うレフト2.0、格差や貧困を糾弾するレフト1.0とは対照的に、もっぱら政治的に正しいアイデンティティポリティクスやダイバーシ

    ダークサイドに落ちた生存競争の落伍者 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
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    lcwin 2022/02/06
    セヤナー/連帯・共闘しようというメッセージがまるでそう伝わらないことこそコミュニケーションの断絶であり、それを繋ぐ大事さでもあるけれど「味方」はエコーチェンバーにもなるんですよね。
  • 人権は他人のもの?自分のもの?(改題の上再掲) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    なんだか、人権は他人のためのものか、自分のためのものかが話題になっているという風の噂に、これまでそのテーマについて書かれたエントリを昨年まとめておいたので、改題の上再掲しておきます。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2021/05/post-3f8204.html(憲法記念日に人権を考える・・・hamachan版) ============================================== 日、憲法記念日ということもあり、ブログで過去、人権について書いたエントリをいくつかお蔵出しします。 ============================================ http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/post-baa7.html(りべさよ人権

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    lcwin 2022/01/19
  • 芳野連合会長の注目すべき発言 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    連合のHPに、11月18日の記者会見の動画と文字起こしが載っています。 https://www.jtuc-rengo.or.jp/info/rengotv/kaiken/20211118.html 例によってマスコミの皆さんは政治政局の話が大好きで、どの党がどうとかこうとか、そういう記事ばかりがデスク受けして載るんだろうな、というのはよくわかりますが、そういうのだけ見てたんではもったいないようなやり取りもちゃんと交わされています。 そのうち、最近はやりの「安い日」の元凶という意味で、芳野会長が大変質的なことにちらりと触れているところがあったので、ちょっと引用しておきますね。 ・・・・あともう1つは先ほど少し触れた適正価格の問題ですが、おそらくこれまで労働組合としても物価が上がるということに対しては消極的だったかというふうに思います。前回の記者会見のときにも申し上げたかもしれませんが、私

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  • 日本ILO協会を潰したのも民主党政権 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    こたつさんが、どこかから聞きかじってきたようで、 https://twitter.com/ningensanka21/status/1441357008695746565 日ILO協会も事業仕分けにより廃止に追い込まれていたとの情報に接した。 その話題についても、ちゃんとブログで取り上げておりました。10年ひと昔といいますから、今となっては知らない人も多いかも知れませんので、全文再掲しておきます。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/post-e3a6.html(中村正『ガイドブックILO国際労働基準』) 標記の冊子をお送りいただきました。ありがとうございます。 ・・・ と、いつもと変わらぬ謝辞をここに書くだけでは済まされないでしょうね。 なぜなら、このの刊行元の日ILO協会は、去る4月30日を以て解散させられてしまっ

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    lcwin 2021/09/25
  • アンシャンレジームの法の支配は人権の敵か? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    第十三条 この法律で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とする。この場合において、無効となつた部分は、この法律で定める基準による。 労働基準法は単なる刑罰法規であるだけではなく、それに違反する労働契約を無効とし、その中身を労働基準法によって置き換えるという民事法規でもあるというのは、少なくとも法学部の労働法の授業の最初に叩き込まれるはずのことであって、それを忘れ果てている憲法学者が炎上するのは当然です。 なんですが、それだけで済ませるにはややもったいない面もあります。 実定法学は現在効力を有する実定法の範囲内でだけ議論を完結させがちですが、そもそもなんでそんな法律が作られたのか、という歴史的な場面に踏み込めば、労働基準法ができる前には、あるいはむしろその前身の工場法ができる前には、まさに「法の支配からすれば、契約は守らねばならないはず。でも、強欲な社長が、

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    lcwin 2021/08/09
  • セレブバイトと派遣法 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    なにやら主婦の通訳がセレブバイトだったとかいう話が炎上しているようですが、実のところ、1985年に労働者派遣法ができた時に、相当程度虚構でありながら表面的に「専門業務」のポジティブリストだと言ってごまかしていた時の素材の一つが、この通訳とか秘書といったいかにも女性職っぽい専門職であったのですね。そして、表面のロジックでは専門職だから派遣でいいのだという議論の裏に、暗黙の裡に家計補助的な女性の仕事だから派遣でいいのだという隠れたロジックが潜んでいて、同じ年に男女均等法ができて女性の活躍という雰囲気がごくごくわずかながらちらりと顔を出しながら社会の大勢はなおほぼ完全に女性の役割はアシスタント役という風潮がどっぷりあるという時代の感覚の中で、何となくみんなを納得させていたわけです。 もちろん、当時も派遣の大部分は一般事務の普通のOLだったのであって、それをファイリングという職業分類表にもない専門

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  • ガラスの天井、ガラスの床 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    こういう増田が話題のようですが、 https://anond.hatelabo.jp/20210411175131(男だったら絶対弱者男性だったと思うから女に産まれて良かった) ガラスの天井とか言うけど、いや、そういうものも世の中にあることは知ってるし、それに阻まれて苦しんでいる友人も見てきたし、まあ、ガラスの天井を割ろうとするみなさんはさ、偉いと思うよ。 偉い偉い。 でも私はガラスの床の上に立っているド底辺女なので、まあ、ガラスを割られると困るわけ。 ・・・ この匿名増田女史の記述がどこまで事実を反映しているのかいないのかは分かりませんが、近現代の女性問題とはまさにこういう構造の構築と脱構築であったという歴史認識が、あれこれコメントしている皆様にきれいにないことにはいささか驚きました。 ここでの文脈とはちょっと違いますが、そもそもおっさんやにいちゃんはドツボにおとしてもいいけれども、かわ

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    lcwin 2021/04/13
    このあたりはガラスの地下室の上にはガラスの床がありガラスの天井の上にはガラスのサロンがあるとするなら、男性の格差の大きさと、ケア労働、感情労働と位置は?とかなり出してえらいことにはなる。
  • 「ひとりを笑うな」はリベラリズムの精髄だけど、いかなる意味でもソーシャルじゃない - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    このポスターが話題ですが、 いや、これはまさに個人の尊厳を何よりも大事にするリベラリズムの精髄ともいうべき素晴らしい言葉だと思いますよ。でも、少なくとも「ソーシャル・デモクラティック・パーティ」という名を冠する政党のセリフではないと思います。ソーシャルとは、一人一人は弱いけれどもみんなで力を合わせることで強くなれるんだ、という思想なんですから。 もう十数年前からブログで似たようなことを言い続けている気がしますが、日で唯一「ソーシャル」という形容詞を党名につけている政党が、思想的にそこから一番遠いということこそ、丸山眞男をひっぱたきたかった旧若者を始めとして、きわめて多くの人々を混乱させてきた原因なんですけどね。 (その昔のエントリ) http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/10/post_2af2.html(赤木智弘氏の新著その2~

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    lcwin 2021/02/16
    無縁となり、疎外された、孤立した人のためにオルタナティブなソーシャルを用意する位置と読み解けばいいのかもしれない。既存のソーシャルやコミュニティに包摂されない、適応できない人への視線をどう持つかだけど
  • 法学こそ価値判断まみれのはずなんだが・・・ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    恐らくこういうのが世間一般の印象なのではないかと思うのですが、 https://twitter.com/labourstandards/status/1359120602225803270 人文学や政治哲学に違和感を抱くのは、例えば「リベラリズム=良い」とか「でもこんな悪いところもある」とか「ナチズムは悪い」「でも我々の中にも潜んでいる」とか何故か価値判断を一々挟んでいるところ。法学にはあまりそれを感じない。 でもね、それこそいろんな学問の入門書の基礎の基礎のところをちらりとでも読めばすぐわかるように、法学、少なくともその主流である法解釈学こそが、徹頭徹尾価値判断を追求している学問であり、それゆえに法解釈学は科学ではなく、傍流の法社会学が「科学としての法律学」を訴えるということになるわけだし、その対極に位置すると考えられている政治学とか経済学とか社会学といったいわゆる社会科学というのは、そ

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    lcwin 2021/02/16
  • 森元首相発言の雇用システム論的理解 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    もう世間は「女性蔑視発言」で炎上しているわけですが、おそらく人の主観的意図はそのようなものではなく、組織における意思決定機関と公式的には位置づけられている「会議」なるものにおける女性陣の行動様式に接してのものすごく率直な感想を述べただけだったのであろうと思われます。 これはもう昔から言い古されていることではありますが、日的な組織においては、公式の組織規則でフォーマルな意思決定のためのものと位置づけらている「会議」っていうのは、実はそこで一から率直な意見の交換なんぞをする場所ではなく、実質的な意見のすり合わせというのはもっとインフォーマルな場で、多くの場合、5時以降の飲を伴う場において行われ、そこでおおむねの合意が成り立ったうえで、最終的な確認のために昼間にフォーマルな会議を開くというパターンが多い、あるいは少なくとも多かった、わけです。「平場(ひらば)」なんていう言葉も、この日的慣

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    lcwin 2021/02/05
    なんとなくこれをきっかけに会議論や、意思決定プロセスに関する論議が広まりそうね。とはいえ会議一本槍で長時間会議化もそれはそれで色々課題もあるので、コミュニケーションマネジメント全般に繋がっていく話。
  • メンバーシップ型で女性活躍を求めると、これが唯一の解 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    丸紅が新卒総合職の半数を女性にすると言って話題になっているようですが、 https://www.asahi.com/articles/ASP1R76FVP1RULFA005.html 大手総合商社の丸紅は、2024年までに新卒で採用する総合職の半数近くを女性にする。女性の総合職は例年2~3割にとどまっており、「環境変化に柔軟に対応するには、同質的な集団からの脱却が必要不可欠だ」(柿木真澄社長)として大幅に増やす。 大手総合商社は総じて新卒総合職に占める女性の割合が2~3割と少なく、半数近くへの大幅増は、きわめて異例とみられる。 ・・・ もう著書やエッセイで何回も繰り返してきたことですが、もし日以外の諸国のように、管理職がそれ自体一つの職種、事務職とか営業職とか研究職と同じ一つの職種であるならば、管理職に女性を増やせと言われれば、管理職の募集採用において女性の比率を高めるようにしようという

    メンバーシップ型で女性活躍を求めると、これが唯一の解 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    lcwin
    lcwin 2021/01/30
    これをやった時にこの方法で採用された女性がどのポジションでどれだけ管理職になったかを追跡調査することに価値がある気がする
  • 「ジョブ型」は成果主義じゃない 広がりどうみる――名付け親・濱口桂一郎さんに聞く@朝日新聞 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    日の朝日新聞の真ん中の方(25面)に、私のインタビュー記事が載っています。インタビュワーは榊原記者。先日(11月21日)に電子版に載ったものを紙面の都合で若干短縮したバージョンです。 https://www.asahi.com/articles/DA3S14721771.html 「ジョブ型」と称した人事制度を採り入れる企業が増えています。日立製作所などの大手も導入し、日型雇用が格的に崩れるとの見方もあります。「ジョブ型」の名付け親として知られ、労働政策研究・研修機構で研究所長を務める濱口桂一郎さんは「ジョブ型は『成果主義』の代替用語ではない」。一体、どういうことなのでしょうか。 ・・・・ これで、朝日と産経という一見対照的な論調の新聞にわたくしのほぼ同じ主張のインタビューが載り、それは日経新聞流の「ジョブ型」の批判であり、そして一見それと対照的に見える東京新聞は実は日経流の認識を無

    「ジョブ型」は成果主義じゃない 広がりどうみる――名付け親・濱口桂一郎さんに聞く@朝日新聞 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
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    lcwin 2021/01/21