酒井健司著『医心電信 よりよい医師患者関係のために』を読んだ。朝日新聞デジタル「アピタル」で連載している同名のコラムを書籍化したものである。 僕らは意外にカゼのような一般的な病気のこともわかっていないし、病院との関わりかたもわかっていないってことをちゃんと理解できる本である。 記憶があやふやだが、僕は確か30代になる頃まで最初から総合病院に行くのは普通の選択肢だと考えていた。身近な人から、どうせ何かあったら大きな病院に転送されるんだから、最初から総合病院に行く方が効率的だなんてアドバイスをもらったこともあった。 子供ができると、普通のカゼの症状でも厳しい目で見られるようになる。カゼ気味になったら症状が軽いうちにすぐに病院に行って医者の薬をもらえ。抗生物質ももらってこい。医者に点滴や注射をお願いしてでもすぐに治さなければいけない。そんな事を言われるようになる。 ダウトである。なんだかんだで僕