肝心なことを説明していない 財務省事務次官の岡本薫明氏が3月31日配信の「東洋経済オンライン」の対談記事に登場したことが、話題を呼んでいる。対談の相手は、小説『ハゲタカ』などで知られる作家の真山仁氏だ。 掲載された写真を見る限り、収録されたのは財務省の幹部室だろう。対談が行われた経緯は、真山氏が小説『オペレーションZ』を著したためと見受けられる。同作は、日本国債が暴落する中、予算削減の極秘作戦に取り組む首相や若手財務官僚らを描いている。国家財政の収支があまりにアンバランスで、国の将来を疑問に思ったのが執筆の動機だと真山氏は言う。 肝心の対談だが、岡本氏の口からは、いかにも財務次官然とした、財政再建論が飛び出している。その一部を拾っていこう。 真山氏は、<『国の持つそうとうな資産も計上したバランスシートでみれば、国の借金額は決して大きくない』と主張する論者もいますね>と聞いている。 これに対