戦後イタリアを代表する大衆車、フィアット『500』(以下チンクェチェント)を国家的に保護する? 27日、イタリア共和国上院の委員会では、思わずそう信じてしまいたくなる法案の審議が始まった。 内容は、新車から25年が経過した排気量1000cc以下のクルマに、 (1)自動車税の免除(現行は新車から30年以上経過したクルマが対象) (2)車検期間を2年から4年に延長 (3)自動車の通行規制が敷かれている都市中心部への進入を許可する といった各種恩典を与えようというものだ。 この法案、さすがに表向きはメーカー・車種を特定していない。だが真っ先に恩恵を受けるのは、1957年−77年に約400万台が製造され、歴史的名車とされながらも、現在も日頃の足として使われているフィアット・チンクェチェントであることは明らかだ。 また対象車は排ガス濃度が基準以下であることを条件にしているものの、排ガス未対策車削減と