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ブックマーク / note.com/masashi3122 (6)

  • つかめプライド|菰田将司

    監督は仕草に配慮している富野由悠季監督のご自宅に取材にお伺いした際、上井草駅前に建てられているガンダム像のところで同行メンバーと待ち合わせしていました。その時、監督と対談することになっていた彫刻家の佐藤正和重孝さんがこうおっしゃっていました。 この伸ばした手の指がポイント「この像の原型を作った人が私の知り合いなのですが、監督から手の表現についてかなり注文を受けたそうで、大変だったみたいです」 この話を聞いて、私が思い出したのが、先日まで横浜山下ふ頭に建てられていた「動くガンダム」のことでした。 2020年12月から24年3月まで、のべ175万人以上の観客を集めたGUNDAM FACOTRY YOKOHAMAの「動くガンダム」。こちらが完成した頃にYouTubeで公開された制作過程のドキュメンタリー映像で、実物を見た監督が「V サインはできますか?」と聞いていたのです(あの名言「おっぱい感が

    つかめプライド|菰田将司
  • 2017年3月12日手塚記念館トークショー「虫プロの遺伝子 ~ロボットを創った男達」前編|菰田将司

    宝塚ホテル 富野由悠季氏 高橋良輔氏 ※カメラは手塚記念館のシールのあるものが一台。PCなどの設置はなし。アーカイブ用と思われる。 Q、宝塚に来られたのは、富野監督は初めてだそうですね。お二人のイメージは? (マイクを譲り合う二人) 高橋 ここ十年くらい、毎週関西には来ています(現、大阪芸大教授)。宝塚大阪の近辺ですが、落ち着いている。大阪に馴染んだ自分ですが。 富野 えーと、今回初めて来てショックでした。 小林一三さん、宝塚を作った人ですが、彼のことを考えると、手塚のキャリアが分かる。経営、観光の誘致、歌劇団。これが手塚漫画の色気になっているのは分かる。 昭和初期の宝塚劇場。手塚少年の育った頃。 しかし、この土地がどう繋がるのかな、と。もう少し山に近いと思っていた。住宅が開かれていて、発展している。これを見ると、SFと色気が同居している。風土が作品に反映している。しかしショックなのは山

    2017年3月12日手塚記念館トークショー「虫プロの遺伝子 ~ロボットを創った男達」前編|菰田将司
  • 2017年4月23日NHK青山カルチャーセンター富野由悠季氏講座『富野監督と考えるアニメ映画の新時代』|菰田将司

    おはようございます。 時間に関係なくおはよう、と言っていますが、これは実写映画の世界の話で、撮影が何時あるか分からないので、その日初めて会ったらおはよう、と言います。それがアニメの業界でも使われているけど、そもそもアニメーターって朝いない。 今日はアニメ映画の話ですが、私にはおこがましい。何故なら私はほとんど!アニメを見ないから。これしか見てないってレベルです。新しい時代というテーマで話すのは……。今、現場で作っている、という目線で話します。若い人に向けて、これから仕事をする若者の参考になるように。……って、ここには若い人はいないみたいだけど。 『君の名は。』『この世界の片隅に』は革新的だった。あと『ひるね姫』も加えていいでしょう。ヒットしているかは関係ありません。ヒットしたものが良いモノではないから! この三作品に共通しているのは?「俳優が声優をしている」。そういう問題ではない。「イデオ

    2017年4月23日NHK青山カルチャーセンター富野由悠季氏講座『富野監督と考えるアニメ映画の新時代』|菰田将司
  • 1月27日大河原邦男氏講演 メカニックデザイナーの仕事論|菰田将司

    ……関係者多し。タツノコ、カドカワ、サンライズ、光文社など。アート系学校の生徒にも席が用意されている。 メカデザイナーの大河原です。 英語ではメカニカルデザイナー。タツノコだとメカニック、サンライズだとメカニカルと呼ばれてます。ウィークデーなのに皆さん大丈夫?生活の役に立つ話ではありませんよ(笑)。 じつは一昨日、日野市から財務調査が入りまして。若い女性の調査官。「仕事たくさんしているのに、稼ぎが少ないですね」。大きなお世話だって。 まずは自己紹介。昭和22年、当時の稲城村生まれ。当時はまだ舗装されていない川崎街道を使って登校してました。家は11代続いている古い家。ウィキでは父は機械関係の仕事と書いてあるけれどあれは嘘で、農業です。母は福島の相馬の生まれ。毎年馬追祭りに行っていて。武者甲冑を着た思い出があります。 兄は國學院に進学し、自分は美術系に行きたかった。小学校の時、図工の江川先生が

    1月27日大河原邦男氏講演 メカニックデザイナーの仕事論|菰田将司
  • Gレコ雑感「父と娘」|菰田将司

    富野監督の「娘」像は変化している。 ファーストガンダムの時、フラウには父の像が描かれていない、また、その後の80〜90年代の作品の多くは息子による父の打倒がメインテーマの一つに置かれている。 対して、女性キャラへの父性の影響を示す表現は少ない。 富野監督自身は娘がいる。しかし、自分の事を父失格と言っている。娘たちに手をかけることができなかった、と。それは同時に、異性の親としてどう接するのかを懊悩しながら、結果として夫人に委ねていた、ということを自虐として省みた発言のように思える。 『イデオン』では、カララとドバ・アジバと関係があるが、これは典型的な父親像だ。娘がいつの間にか異星人とデキてしまっていて、オマケに子供まで出来てることに「父親の悔しみ」と怒り、娘の言葉に聞く耳すら持たない。実際そんなことになってたら、そりゃ怒るよなあ、と思うと同時に、怒っている自分もまた、その典型的父娘観の中にい

    Gレコ雑感「父と娘」|菰田将司
  • 富野由悠季談話に関する一考察  〜2010年10月23日鳥取市元魚町一丁目の芸術祭の談話から〜|菰田将司

    商業としての作品 以前から、富野由悠季監督はテレビアニメを作るときの「スポンサーとの関係」を重視する発言をしている。今回の談話の中でも、「コストパフォーマンスを考える」「芸術だってパトロンが必要」と述べられている。まず、論は富野監督のそれら発言の要因を、アニメ史の中から分析することから始めたい。 ロボットを題材にした、いわゆるロボットアニメは『鉄人28号』や『マジンガーZ』から始まり、現在まで数多く製作されている。このロボットアニメは、主におもちゃ会社の出資によって製作されることが多かったのだが、それは、ロボットアニメは登場するロボットをおもちゃ化し、それを売ることで利益を得るためだった。つまり、極論すればおもちゃを売るためのコマーシャルに過ぎなかった、といえる。しかし作り手は、そういった状況の中でも、個性を発揮しより優れた作品を作ろうと努力する。スポンサーと作り手は、このように互いに違

    富野由悠季談話に関する一考察  〜2010年10月23日鳥取市元魚町一丁目の芸術祭の談話から〜|菰田将司
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