【その16】ナルシズムと組織崩壊(5) 今回は、傲慢なナルシストのトップが率いる組織の崩壊を防ぐ手立てはあるのかないのか、そして、そうした組織の中で部下たちは、どのように対応していったらよいのかについて見ていきましょう。 ここで、彼らが、特権意識を持ち、自分の要求を執拗に通そうとするのかについて考えてみましょう。 ナルシシズムというと、多くの人たちは、「あれだけ自己中心的だったら幸せだろう」と思うかもしれませんが、実はそうではありません。 病的なナルシストと言われる人たちは、無条件な愛情をあまり受けてこなかったと言われています。彼らにとって、愛情は、なんらかの条件を満たしたときに得られるものだったのです。成績が良かった時、良い学校に合格したとき、ピアノをうまく弾けた時、かわいくしている時、親の言うことをきいている時など、主に親の欲求をかなえた時のみに愛情を与えられた歴史があります。 そのた