かつて戦艦は洋上戦闘の主役でした。 洋上戦闘が艦船同士の撃ち合いの時代、巨砲の攻撃力と同級以下の相手の火砲に耐える防御力を備えた戦艦は艦隊決戦の最終兵器であり、その存在が洋上の戦いの勝敗を左右する戦略兵器でした。 大艦巨砲主義とはそのような戦艦同士の戦いが勝敗を決するという思想のもとでの艦船の攻防力強化競争であり、船体の大型化は攻防力強化のための手段でした。 しかし、第二次世界大戦においては航空機がより優れた火力投射手段となり、それを搭載する航空母艦が洋上戦闘の主役となりました。 アメリカ海軍のアイオワ級戦艦はそういう時代が来る可能性を見越して建造された戦艦でした。 一方、「新しいニーズ」とは、艦隊空母と足並みが揃えられる高速性が求められたことだ。というのも、アメリカ海軍は、次の戦争では空母が洋上戦闘の主役になる可能性が高いとみており、戦艦は空母の有力な直援艦として、空母機動部隊に随伴でき