高齢者たちは、受け取っている公的年金について、「自分達が現役時代に納付していた年金保険料が積み立てられて、戻ってきている」のだという「感覚」をもっているようです。 高齢者たちは、「年金が減らされるかも」という薄っすらとした不安はありつつも、減額は国の政策の問題であり、若い現役層の「働き」が悪いから年金が減るという連想には繋がらないようです。 なので、政府の政策への不満を述べることはあっても、目の前の若い現役層に「お前らがちゃんと働かないから年金が減らされる!」などとは来ることはありません。 この感覚は、現実とは関係ない、錯覚です。 実際には、わが国の年金は上記の感覚とは異なって積立方式では無く賦課方式であり、高齢者が受け取っているのは自分たちの掛け金では無く、現役世代の年金保険料からなるわけですが*1。 さて、もう一つ、高齢者が受け取っている年金があります。 大企業で実施されている確定給付