「昭和の人生すごろく」では、平成以降の社会は立ち行かない――。こんな問題意識で、社会保障制度などの改革を提言した経済産業省の若手職員の報告書が、インターネット上で話題だ。これまでに延べ120万人以上がダウンロードするなど、行政資料としては異例の注目度となっている。 報告書は「不安な個人、立ちすくむ国家」。経産省の20~30代の職員30人が所管の業務とは関係なく有志で昨年8月から議論を重ね、5月中旬に公表した。同省のホームページにも掲載したところ、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を通じて一気に拡散した。 報告書が切り込んだのは「正社員男性と専業主婦家庭で定年後は年金暮らし」という、崩れつつある「昭和の標準的人生」を前提とした社会保障制度だ。 日本では高齢者の年金と介護への政府支出が国内総生産(GDP)の1割を超えて増え続ける。ところが健康寿命は伸びており、元気な人も多い高齢者
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