こちらのページは以前、日経BP社 FoodScienceに掲載されていた記事になります。 当サイトから新規に投稿された記事については、こちらよりご覧ください。 昨年7月に英国食品規格庁が発表したヒジキの“危険勧告”をご記憶の方は多いだろう。この5月19、20日にあった日本食品衛生学会で、その後のヒジキについての研究成果が発表された。やはり、水戻しと加熱は、ヒジキ中のヒ素の除去に極めて有効であるようだ。研究のエッセンスを速報する。 英国食品規格庁がヒジキに含まれる無機ヒ素の発がん性について公表した直後の8月4日付け本欄で、私はこう書いた。「ヒジキを料理するときのごく一般的な手順によって、安心できる『おかず』に変わっている」。 これは、愛知県衛生研究所の研究に基づき書いたもの。英国のデータを検討すると、ヒジキを水戻しした後の無機ヒ素の水への溶出量がかなり少なく、少量の水で短時間水戻ししただけで