オールステンレス車両(オールステンレスしゃりょう)は、車体外板、構体、台枠をほぼ全てステンレス鋼で製造した鉄道車両。1930年代以降、現在に至るまで製造が続いている。 アメリカ合衆国での歴史[編集] ステンレス鋼は不銹鋼というその優れた特質故に注目され、研究が進められた。しかし、クロムやニッケルを多量に含有し、硬度が高く曲げ加工が難しいという特性などから量産工業製品の材料としての歴史は浅く、1910年代初頭にイギリスで艦載砲の一部部材に使用されたのが実用化の端緒であった。 鉄道車両においては、その高価さ故に銹びないことが強く要求される一部小物部品への採用が1920年代頃からアメリカなどの一部で始まった。しかし上述の曲げ加工の困難さに加え、溶接時のひずみ除去が難しいという特性ゆえに、銹び代を無視して軽量化が図れるという大きなメリットがあったにもかかわらず車体などの構造部材への採用は大きく遅れ