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ブックマーク / kamiyakenkyujo.hatenablog.com (54)

  • クロポトキン『相互扶助論』、平居謙『「ワンピース」に生きる力を学ぼう!』 - 紙屋研究所

    平居謙『「ワンピース」に生きる力を学ぼう!』(データハウス)は、としてはなかなかにひどい出来だと思うが、マンガ『ONE PIECE』をどうとらえるかということを示唆したという一点において、ぼくにとっては非常に刺激的な一冊だった。「生きる力」をテーゼ的というかドグマ的にバラバラにわけて解説した第一章・第二章は、ほとんど役に立たなかったのだが、 第三章の「『相互扶助』から『意識的疾走へ』」は、叙述の乱暴さは別として、クロポトキン『相互扶助論』と関連づけたという点で、刺激に満ちていた。 「クローズアップ現代」の『ONE PIECE』論への違和感 平居の同書にも書いてあるが、『ONE PIECE』のヒットをNHK「クローズアップ現代」は特集し(2011年2月9日放映)、格差社会・「生きづらさ」を抱えた社会のなかで個人がバラバラにされ、絆・仲間が失われていることと関連づけて語った。 馬場伸彦(甲南

    クロポトキン『相互扶助論』、平居謙『「ワンピース」に生きる力を学ぼう!』 - 紙屋研究所
  • 電力会社はもう少し真剣に考えようよ&運動側も要求を整理してね - 紙屋研究所

    電力会社との交渉(意見交換)に参加して 原発を見に行ったのとあわせて、電力会社との交渉(つうか意見交換)に参加する機会があった。 電力会社側が「福島の事故は津波によって引き起こされた」といったので、こちらの一人が「いや、地震と津波でしょ」と返すと、「いいえ、津波です。保安院もそう説明しています」と意地に。「それは違うでしょ」「国会答弁でも確認されてるぞ」「問題発言になっちゃうよ」と騒然となった。 あくまで「政府と保安院の地元説明が最近おこなわれて、『津波による事故』だと私はきちんと聞きました。確認してください!」とつっぱねる会社側。ぼくはちょうどIAEAへの政府報告書(概要版)を持っていたので、その1ページ目の出だしに、 その地震と津波により引き起こされた原子力事故 http://www.kantei.go.jp/jp/topics/2011/pdf/00-2-gaiyo.pdf http

    電力会社はもう少し真剣に考えようよ&運動側も要求を整理してね - 紙屋研究所
  • 大島永遠『まんがかぞく』 - 紙屋研究所

    大島永遠『まんがかぞく』(双葉社)は、面白すぎた。 サブタイトルに「一家4人全員漫画家」とある。 そして大島永遠のこの絵柄。 こうくれば、誰が見ても、陳腐な設定のドタバタコメディしか思い浮かばない。 父がアイデア、キャラづくり、母が下描き、姉が背景とペン入れ、妹がトーンはり……とか家内制手工業みたいなそんなやつ(適当)。 全然違った。 すべて実話である。 しかも家内制手工業じゃなくて、4人がすべて独立した漫画家。 父=『バツ&テリー』で有名な大島やすいち 母=レディコミの川島れいこ 娘(姉)=『女子高生』で知られる大島永遠 娘(妹)=(エロ)4コマの連載を持つ三島弥生 もうだめだ。もうすごい。どうにでもして。 いかかであろう。この設定、いや設定じゃない、この興味を持たないわけにはいかない絶対的な現実の事実そのものが、もはや尋常じゃない。あと、どんな絵や話つけたって、面白くならないわけがない

    大島永遠『まんがかぞく』 - 紙屋研究所
  • 久住昌之・水沢悦子『花のズボラ飯』 - 紙屋研究所

    ぼくもつれあいもジャンクフードが大好きな人間だ。ポテトチップスとか喜んでべる。娘さえ生まれていなければ、そういう「事」が卓を満たしていたであろうことは想像に難くない。娘が独立して、ぼくら夫婦だけに戻ったら生活がはなはだ心配だ。 さて、今回紹介する『花のズボラ飯』は、夫が単身赴任をしているパート主婦・花のズボラな飯の記録である。 ただ、ズボラな飯、すなわち「ズボラ飯」は、いわゆる「ジャンクフード」とは区別されたものだ。 スーパーで売っている材、というか、通常の家庭では冷蔵庫や台所の棚の奧に転がっていそうな安っぽい加工品と、むちゃくちゃありふれた材(ニンジンとかタマネギレベルのありふれた感覚)のみを使うという点において、「ズボラ」なのだが、その材をどう使うかについては、おそろしく創意工夫に満ちている。 ありふれた安っぽい加工品を使う たとえば冒頭。夫が不在で、くそ汚い部屋に下

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  • 「カレー無料法」の馬鹿馬鹿しさは比喩の馬鹿馬鹿しさだ - 紙屋研究所

    もしも「カレー無料法」ができたら - モジログ あまりの馬鹿馬鹿しさにソーシャルブックマークでコメントしてしまったが、さらに驚くのはこの劣悪きわまる比喩をわかりやすいだの素晴らしいだのと手放しで賞賛している人がけっこういることだ。 そりゃ、穴だらけの比喩だろうけれど、それにみんなが感嘆するのは「あるあるwww」って思うからだよ。そして、システムを運用するコストに対する意識とか、国民に欠落していることが書かれている。(bizarre_sprout) というコメントが端的にそのナイーブさを告白している。 「規制や補助金や監督官庁の存在が甚大な非効率と無駄を生む」というロジックだけとりだせば、それに共感する人がいるのは何も不思議なことではない。問題はカレーの比喩がそのロジックを浮かび上がらせるのに役立っているのか、マイナスになっているのか、ということだ。 ここで起きていることは、「規制や補助金や

    「カレー無料法」の馬鹿馬鹿しさは比喩の馬鹿馬鹿しさだ - 紙屋研究所
    makamaka_at_donzoko
    makamaka_at_donzoko 2011/03/01
    "「規制や補助金や監督官庁の存在が甚大な非効率と無駄を生む」というロジックをすでに・あらかじめ・前もって、頭に仕込んでいる人がいて、なぜか出来の悪すぎる比喩をほめそやしている" ごもっとも
  • 子どもを1人で遊ばせるのは何歳からか AERA11.2.21感想 - 紙屋研究所

    ちきりんを批判する 電車を待つために駅の屋に寄って「AERA」2011.2.21を読んだのだが、けっこう読み出があった。 もともとは「連合赤軍」事件の中心人物で、先頃死んだ永田洋子の「ラブレター」にまつわる話が面白そうなので手にとった。結局、離婚をした坂口弘が好きだったということなんだけど。 永田洋子氏 死亡 - Chikirinの日記 ちきりんのエントリでは、「連合赤軍」事件の「総括」として、理論と感情にものごとを分けて、 たいていの場合、感情は理屈より圧倒的に正しい。だからそのふたつに矛盾を感じたら、感情に沿って生きるべき http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20110208 と言っていたのだが、これは丸山眞男が指摘した「理論信仰と実感信仰」における「実感信仰」そのものである。こういう結論の導き方はないよなあと思う。*1 あらゆる政治や社会のイデオロギーに「

    子どもを1人で遊ばせるのは何歳からか AERA11.2.21感想 - 紙屋研究所
    makamaka_at_donzoko
    makamaka_at_donzoko 2011/02/21
    "「仕事と育児はどちらがラク?」と聞かれて、「子あり男性」「子なし男性」「既婚女性」すべてが過半数で「仕事がラク」(「ややラク」と「断然ラク」の合計)と答えている"
  • 『地域再生の罠』『地域再生の条件』『地域再生の経済学』 - 紙屋研究所

    実家で父の車に乗っていたら、父の知りあいの話になった。 Sという大企業の下請をやっている中小企業のオヤジ・Bさんの話だったが、顔が薬品でボロボロだとか。 Bさんは、S社に「Bさん、今日の緊急会議に出られるかな」といつも呼ばれる。その会議は必ず「単価切り下げ」の話なのだ。いかにこの情勢下で大変なのかが強調され、出席した下請なんか一言も言えずに切り下げを飲まされる。 Bさんは必死で切り下げに切り下げをくらった製品を作り続け、危険な薬品を扱うために顔がボロボロになった。まともな設備もつくらずに「安く」やったのだろう。といってもぼくは会ったことはないので、父母が話している「凄絶」さから想像するしかないのだが。 かつて日の地方工業は、安さを武器にして輸出の土台をなし、成長した。地方で富を生み出し、金融や雇用を通じてその富は地域に還流した。 しかし、いまはその「安さ」ゆえに逆にアジア諸国に仕事を奪わ

    『地域再生の罠』『地域再生の条件』『地域再生の経済学』 - 紙屋研究所
  • 東京都の青少年条例について思う - 紙屋研究所

    西日新聞の投書 先日(2010年12月9日付)の西日新聞の投書欄に「過激な性表現 規制やむなし」という70歳の人の投書が載った。もちろん東京都の青少年条例の件だ。 投書は、表現の自由という主張に一定の理解を示しつつも、規制はある程度はやむを得ないとする。 私には最近の性に対する感覚は異常に映る。一昔前なら非難された「できちゃった婚」や「援助交際」という名の売春。言葉にも意識にもモラルや罪の意識が薄い。それらが規律を乱していないか。 性観念の紊乱や崩壊が起きている、という指摘である。この文章の後に、教師や知識人の性的頽廃を嘆くくだりが続く。社会の自浄作用として善導を期待されている人々がその体たらくだから、行政が乗り出すのもしょうがないじゃん、というロジック構成だ。 この種の年配者の発言には、条例の内容などを早とちりするものが多いが、この投書は立法の内容を基的に正確におさえ、性的刺戟など

    東京都の青少年条例について思う - 紙屋研究所
  • 諌山創『進撃の巨人』 - 紙屋研究所

    群れたゴキブ○に似る 『進撃の巨人』は何が「印象に残る」かといったら、それはもう巨人のフォルムのキモさだろう。特にだね、60m級とか、15m級とか、2〜3m級とかお願いだからやめてほしい。そういう大きさがバラバラな、しかし相似形の生き物が群がってなんか(人間だけど)漁ってる姿って、ほとんどゴキブ○なんだな。こ、これが。 よく隠れた生ゴミとかをうっかり開けると、そこには生まれたばっかりのゴキブ○の幼虫ちゃんとか、成虫になりたての新米ゴキブ○とか、もう草履かってくらいデカいゴキブ○とか、そういうのが大小いっぱい群れてもそもそやってるわけですよ。そういう感覚。 マンガにおける「不気味の谷」 それでもっと根的に異世界の生物っぽい姿にしてくれたら逆にふーっと遠くなるのにだね、これくらい人間に近いと、人間とのちょっとの差がもう違和感醸し出しすぎになるのだ。ちょうどロボットにおける「不気味の谷」と同じ

    諌山創『進撃の巨人』 - 紙屋研究所
  • 古市憲寿『希望難民ご一行様』 - 紙屋研究所

    わー、不快なだなー。胸くそ悪い・オブ・ザ・イヤーに決定。 冒頭に著者が 書は、読む人にとっては不快なである。 と断り書きしている通りだよ。 つれあいが新聞の書評欄か広告で見つけて、買ってきてぼくに読め読めと押しつけたものである。 ぼくはコミュニティや居場所を作り出すことは現代において社会運動の重要な機能であるとこの「紙屋研究所」でくり返しのべてきた。それは左翼運動にかかわる若い人たちとの交流の結果得たものだし、様々な読書体験を通じて得た結論でもあった。 ところが、書では、「ピースボート」の乗船体験やそこでのアンケート・インタビューをもとにして、その結論を否定する。このサイトでいろいろ論じているような、あるいはぼくが読んできたような論者や運動関係者を俎上にあげ、批判し、サブタイトルにあるような「承認の共同体」というものは幻想なのだとして、社会運動への悲観を述べて終わるのだ(必ずしもそ

    古市憲寿『希望難民ご一行様』 - 紙屋研究所
  • 「休日くらいはゆっくりさせろ」とぼやくパパへの非難の件 - 紙屋研究所

    下記の元記事を読んで、乳幼児期の育児の大変さについて共感していたのだが、 「休日くらいはゆっくりさせろ」とぼやく、KYな世の中のパパさん達へ 元記事のコメント欄、はてブのコメントが荒れていて驚く。とくに前者の攻撃性に仰天する。 「自分は子育てをしているがそんなことはない」というタイプのコメントはあるけども少ない。否定的なコメントの大半は、元記事で批判されている「『休日くらいはゆっくりさせろ』とぼやく、KYな世の中のパパさん達」、もしくは「『休日くらいはゆっくりさせろ』とぼやく」独身者だと推測できる。 元記事のブロガー(かん吉)が射落とそうとした標的そのものにタマが当たって、手負いになった標的がものすごい勢いで狙撃手の尻へ噛み付いている構図である。 ブコメで何人かが指摘しているのは、かん吉の「伝え方のまずさ」である。代表的なのは「ココロ社」だろう。 気で人を説得したいのであれば、相手の立場

    makamaka_at_donzoko
    makamaka_at_donzoko 2010/11/15
    "不快に感じて反発した人々のなかで、心の中に澱のようにたまって、あるいは刺さった小骨のように小さな不快感をいつまでも残し、結局のちのちは行動を変えさせてしまう、何かの折についつい思い出させてしまう"
  • 丸山政男『ソヴェートの市民生活』 - 紙屋研究所

    ジュンク堂に行ったら「アテネ文庫」の復刻をやっていた。 http://www.junkudo.co.jp/atene.htm 同文庫は、1948年から64ページだてで発行されていたもので、10年ほど続いた。 いろいろ面白そうながあったけど、丸山政男(真男ではない)という元陸軍大将中将の『ソヴェートの市民生活』を買って即日読んだ。 http://www.koubundou.co.jp/books/pages/00108.html 終戦直後のスターリン体制下のソ連国民の生活が賃金、労働、家庭生活などに分けて書かれている。この種の知識は別段こうした復刻で読まなくても、まあなんでもいいけど手元にある村瀬興雄『世界の歴史15』(中公文庫)みたいなものを読んでもだいたいのところは得られる。それもきわめて批判的に。あるいは、労働という面に関してだけいえば、トロツキーの『裏切られた革命』のなかの「労働生

    丸山政男『ソヴェートの市民生活』 - 紙屋研究所
    makamaka_at_donzoko
    makamaka_at_donzoko 2010/11/15
    "ソ連を嘲笑してそれと真逆の体制をつくっているつもりでも、根底の労働観や成長観が似通っているなら、びっくりするほど同じ地点に着陸することになってしまう"
  • 小川仁志『ヘーゲルを総理大臣に!』 - 紙屋研究所

    見るだに『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』(『もしドラ』)と、サンデル『これからの「正義」の話をしよう』の路線の融合だとわかる。 『もしドラ』の表紙は「萌え」を狙ったものだが、個人的には萌えない。セーラー服でも萌えない。目と目の間が離れすぎているからである。それよりは、この、うめが描いた不健康そうな、なぜか脚を見せてくれている女性の方がはるかに色気がある。背景が草野原でなければ、完全にベッドへ誘っている構図だから(「『手をつかんで立たせて』って言っている構図じゃん」とかいうカマトト発言は断固弾圧する)。もしこの表紙がなければぼくは買わなかったに違いない。 内容はタイトルが示す通りである。 日常にぼくらが迷ったり対立したりする、しかもわりと質的な問題をとりあげて、それをヘーゲル哲学のうち、もっとも上部の伽藍を構成している「政治哲学」(精神哲学)部分に

    小川仁志『ヘーゲルを総理大臣に!』 - 紙屋研究所
  • 安彦良和『虹色のトロツキー』 田中克彦『ノモンハン戦争』 - 紙屋研究所

    『虹色のトロツキー』は90年代半ばに初版が出た時に読んだが、セックスシーン以外あまり興味を覚えなかったことを覚えている(「ちょっと『虹トロ』買ってくる」と出かけんとする御仁のために行っておけば、それはわずか2シーン。しかも超控えめな表現)。今にして思うとあまりにひどい読み方だった。 愛蔵版が出たのでこの機会に読み返す。 一体以前は何を読んでいたのだろう、と大いに反省した。 この物語では、スターリンと対立するトロツキーを利用してソ連の分裂国家をつくるとか、中国共産党内のトロツキー派を使ってコミンテルンとの仲を裂けるんじゃないかとか、トロツキーという存在を利用することをめぐって日・満州・ソ連・中国でさまざまな勢力が描いた「幻想」を「虹色のトロツキー」という言葉で表している。トロツキー人は出てこない。 主人公のウムボルトは、日軍部のトロツキー極東政府工作にかかわった深見という中尉の、モンゴ

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  • フィリップ・ショート『毛沢東 ある人生』(山形浩生・守岡桜訳) - 紙屋研究所

    ヘーゲル、トロツキーときて、毛沢東かよ。 上下巻合わせて800ページをこえる大部で、途中で投げ出すかと思ったが、読了してしまった。 日経新聞(2010年9月12日付)に載った毛里和子の書評書の価値は、訳者も強調するように、「もっともバランスのとれ、充実した毛沢東伝」だという点にある。 http://www.nikkei.com/life/culture/article/g=96958A96889DE3E6E6EAE2E2E7E2E3E3E2EBE0E2E3E29F8893E2E2E3;p=9694E3E4E2E4E0E2E3E2E5E3E2E4 という一文に惹かれて手に取ったものである。 「もっともバランスのとれた毛沢東伝」 下巻巻末に山形浩生の「訳者あとがき」が載っており、そこには日における毛沢東の伝記には詳細で完全なもので、「まともな伝記」は(新刊では)一冊もない、という出

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  • 認可保育園は税金使いすぎなのか? - 紙屋研究所

    「報道ステーション」で保育にかかる税金の問題が特集されていたようだ。 やっぱり出た!保育料2万円、税金50万円(うんざり): 博多連々(はかたつれづれ) この報道自身を見ていないので、何とも言えないところはあるんだけども、上記のエントリをみると、認可保育園は保育料は格安なのに、使っている税金は湯水のようだ、という認識を植え付ける感じになっているみたい。いや、ホントにわかんないんだけどね。 鈴木亘の試算が元になっているようだ。 鈴木の試算は前も話題になっていて、下記のような記事もある。 新規参入は断固阻止!! 保育園業界に巣くう利権の闇 | Close Up | ダイヤモンド・オンライン この記事の3ページ目では、公立認可保育園においては、 東京23区の保育士の平均年収は800万円を超え とある。 鈴木自身はブログで、自分のこの試算・調査について、 未だにこれ以上、大規模で厳密な調査は無いで

    認可保育園は税金使いすぎなのか? - 紙屋研究所
  • 下請だけの保護者会なら要らない - 紙屋研究所

    奇妙なルール うちの保育園には奇妙なルールがある。 それは、「保護者会の集まり、あるいはクラス単位もしくはそれに近い規模での集まりは必ず園の中でやってほしい」というものである。 これだけ聞くと奇妙に聞こえない人もいるだろうから、このルールを裏返す。裏返すと、「園外で集まらないでほしい」ということになる。 いや普通はこうは裏返さないだろう、言いがかりだろう、と言う人もいるかもしれない。 しかし、ぼくがこのルールに違和感を覚えたのは、保護者会の総会が終わり、新旧の役員で飲みに行く時に「くれぐれも園には内緒で」とか、打ち上げの場で「このことは保育園の先生には言わないでくださいね」とか必ず付け加えられるようになったからだ。 そればかりではない。 クラスが休日に集まって公民館などで話し合いをしたり、レクをしたりしたときもやはり同じように先輩ママさん(上の子がいて保育園歴が長い親)たちに言われるのだ。

    下請だけの保護者会なら要らない - 紙屋研究所
  • 横山光輝『ウイグル無頼』 - 紙屋研究所

    中学校のときに、横山光輝の『三国志』にハマり、学校にもちこんでブームをつくったのは何を隠そうこの俺である。そのあと『横山光輝三国志事典 おもしろゼミナール』という困ったタイトルのが出たくらいだから、自分の学校を起点として全国的ブームとなり、その火付け役はひそかにぼくだと思っていた。のは高2くらいまでかな。 その中学時代に、とにかく横山の歴史系マンガを友人みんなで集めて持ち寄ったりしたわけだが、今みたいにAmazonがあるわけでなし、片田舎だから古屋なんていう気のきいたものも利用できないし、カネもない。 それでもけっこう集まったものだったが、中でも異色を放っていたのが『戦国獅子伝』だった。 『戦国獅子伝』は中国の戦国時代が舞台の話。辻真先が原作なんだな。 辻真先なんて田舎の中学生は知りゃあしないから、同じマンガを穴の空くほど読んでいた慣習上、名前だけは覚えてしまった。すると日曜日の晩、「

  • サンデルの問いを考えてみる - 紙屋研究所

    マイケル・サンデル『これからの「正義」の話をしよう』をちょっとした読書会で読むために読了した。ちなみにサンデルのこの、そこでも話題になってたんですが5月発売でもう68刷ですよ。まああんまり部数はないんでしょうけど。 サンデルは日での講義のなかでいくつか問いを出しているけど、その一つを考えてみる。 下記URLの記事のなかにある問いで、 http://book.asahi.com/clip/TKY201008300172.html 「大災害が起きた自国と他国の国民、どちらを助けるか」というものがある。 サンデルが「じゃあ2人のうち1人しか救えない状況だったらどっちを選ぶ?」とさらに問題をつきつめているが、たとえば犯罪者組織にぼくがつかまり、目の前にも他に2人が捕われていて(日人と外国人各一名)そのうちお前がどちらかを選べば片方を殺さないでおく、というわれるような状況を考えたら、くじをひか

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  • 『サラリーマン漫画の戦後史』と『三等重役』 - 紙屋研究所

    会社の慰安旅行に行ってきた。 温泉街に100人規模とかで出かけたりして、そんでもって、大宴会場でみんな浴衣を着て、舞台で中高年の上司とかが演歌とか歌っちゃったりするので、ものすごく「戦後」なわけである。別に若い女性にじゃなかったけど、年配の女性の肩を年配の男性が揉みながら喋るという「コミュニケーション」まで見た。くらくらするよ。 こういう福利厚生は死滅したのかと思っていたら、某大手企業に勤めている人と飲んだとき「うちにも部署ごとですけどありますよ」と言っていた。総勢2〜30人ほどだそうである。その人が言うには、「まあ、そういう場は上司が好きなことを言って、部下はそれに何でも反抗していいっていう無礼講の場なんですけど、部下=若手の方があんまりそういう場だと思っていなくて、上司=年配者のほうはシラケちゃうし、若手の方もフラストレーションがたまるんですよね」。 福利厚生としてこうした旅行をありが

    『サラリーマン漫画の戦後史』と『三等重役』 - 紙屋研究所