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ブックマーク / kamiyakenkyujo.hatenablog.com (54)

  • マンガの表現について共産党は2022年参院選でどういう政策を打ち出したか - 紙屋研究所

    2021年の総選挙で共産党のマンガ・アニメの表現に関する政策が話題になった。 その際に、ぼくも記事を書いた。 kamiyakenkyujo.hatenablog.com ぼくは「カジを切っていない」とは結論づけた。しかし叙述が乱暴すぎる、と批判した。 この記事を書いた他に、共産党の中央に意見も出した。 総選挙が終わってしばらくしてから、共産党のある街頭演説をぼんやり聞いていたとき、演説を終えた、にひ そうへい元参議院議員がぼくのところにやってきて、「紙屋さん、あなたの意見を読みましたよ! 中央の担当部署でも共有しています」と笑顔で話しかけられた。演説後の非常に短時間ではあったが、「ぜひ今度話しましょう!」と、にひ元議員から言われた「あ、読まれてるんだ」と思った。 さらに、田村智子政策委員長が講師を務めるジェンダー問題の学習会があり、質問・意見を募集していたので、遠慮なく書いて出した。 上記

    マンガの表現について共産党は2022年参院選でどういう政策を打ち出したか - 紙屋研究所
  • 本を出します 『不快な表現をやめさせたい!?』 - 紙屋研究所

    を出します。 『不快な表現をやめさせたい!? こわれゆく「思想の自由市場」』というタイトルで、かもがわ出版から上梓します。2020年3月24日に出来予定です。 不快な表現をやめさせたい!?: こわれゆく「思想の自由市場」 作者:紙屋 高雪 発売日: 2020/04/07 メディア: 単行 タイトルの意味ですけど、「!?」をつけているように、もちろん、ぼくが「不快な表現をやめさせたい」わけではありません(笑)。ついつい芽生えてしまう、そういう衝動や気持ちとどうやって向き合うのかという問題意識です。 目次を書いておきます。 はじめに 「あいちトリエンナーレ」事件の何が問題なのか 実際に「あいトリ」の作品を見てみる 「行政の中立」とは何か 「宇崎ちゃん」献血ポスター事件を考える (コラム1 自由な批判で表現を取り下げる――「はじめてのはたらくくるま」事件) 女性を性的対象としてみることは問題

    本を出します 『不快な表現をやめさせたい!?』 - 紙屋研究所
  • 「ご飯論法」は安倍政権に共通する感覚では - 紙屋研究所

    上西充子・法政大学キャリアデザイン学部教授*1が高度プロフェッショナル制度(いわゆる「高プロ」「残業代ゼロ法案」)をめぐる加藤厚労大臣の答弁の不誠実さを「ご飯論法」として批判し、辞任を求めている。 高プロの「異次元の危険性」を指摘した小池晃議員に、「#ご飯論法」で否定してみせた加藤大臣は、辞任を(上西充子) - 個人 - Yahoo!ニュース 記事の中でぼくのことも触れてくれていますけど、上西先生、当に律儀な人ですね…。*2 「ご飯論法」とは上西が特徴づけた言い逃れ答弁の論法で、「朝ごはんをべましたか?」という質問に「(朝、パンはべたけど、ごはん=米飯は)べていない」と答えるようなやり方である。 共産党の小池晃参院議員が“この制度が通ったら4日間休ませれば、あとはずっと働かせることが、104日間を除けばずうっと働かせることができることになる。そういうことを法律上排除するしくみがある

    「ご飯論法」は安倍政権に共通する感覚では - 紙屋研究所
  • 『この世界の片隅に』の原作とアニメの距離――もしくは戦争についての創作はどう描くのが「成功」なのか - 紙屋研究所

    書いていたら長くなった。 先に要旨をまとめておく。 マンガ『この世界の片隅に』は前半が戦前・戦時の日常の描写、後半が主人公の心象であり「記憶」と「想像力」をめぐる物語である。他方、アニメ「この世界の片隅に」は、戦前・戦時の日常をそのまま再現・保存することにしぼられた作品であり、原作のもつ後半部分は後景に退いている。両者は別々の作品(別個の価値をもつ作品)である。 戦争小説戦争をめぐる創作(マンガ・アニメ・映画・ドラマ・演劇…)は手法と題材を選ぶことで、何かを強調し、何かを切り捨てるので、どんな作品であっても批判は呼び起こされる。多様な書き手が多様に描くことでしかこのジレンマは解決されないのではないか。 以下は、映画・原作のネタバレが含まれている。 「暗い」「つらいから読みたくない」と「楽しくて何度も読み返したくなる」 「女性のひろば」という雑誌(共産党発行)の2017年1月号に「『この世

    『この世界の片隅に』の原作とアニメの距離――もしくは戦争についての創作はどう描くのが「成功」なのか - 紙屋研究所
  • 義務や強制のない、自治会費ゼロの自治会をつくったよ - 紙屋研究所

    ※このエントリをきっかけにして、を出しました。 http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784098252077 http://d.hatena.ne.jp/kamiyakenkyujo/20140921/1411290361 ごみ収集のサービス(の一部)を受けるには、自治会に加入しないといけないというこの話。 ゴミ収集は行政のサービスだろ? 元増田が引っ越した鹿児島のある自治体では、ごみをステーションに捨てようとしたら「お前は自治会に入ってないからこのステーションは使えない」と言われたというのだ。 元増田は、ごみ収集は自治体(市町村)の仕事なのだから、税金で支出されるべきで、自治会費負担をからませられてはかなわない、と主張する。これにたいして、はてブのコメントでは、 自治ってこういうことだろ、住んでる所によって行政サービスや経費が

    義務や強制のない、自治会費ゼロの自治会をつくったよ - 紙屋研究所
  • 山口かこ・にしかわたく『母親やめてもいいですか』 - 紙屋研究所

    週刊アスキー2013年5月7-14日合併号に、「私のハマった3冊」を書いた。 【私のハマった3冊】母親の孤独と暴走が重い 今年一番衝撃を受けた1冊 その記事で「今年一番衝撃を受けた1冊」と4月早々に書いてしまった、その作品が作、山口かこ・にしかわたく『母親やめてもいいですか』(かもがわ出版)である。まあ、5月以降もっとすごいのに出会う可能性はあるんだけどね。現時点ではベスト。 サブタイトルに「娘が発達障害と診断されて…」とある通り、文章を書いた山口かこが、娘が発達障害と診断され、それをどう受けとめたのか、あるいは受けとめられなかったのかを描いたコミックエッセイだ。 「受けとめられなかった」と書いたが、作者・山口は、発達障害という診断におびえ、ストレスをためこみ、医者や施設を渡り歩き、ついにその重みに耐えかねて「不倫」をし、家庭をこわして、娘とも離ればなれになってしまうのである。 発達障害

    山口かこ・にしかわたく『母親やめてもいいですか』 - 紙屋研究所
  • 待機者にもなれません - 紙屋研究所

    ぼくの娘はなぜ「待機児童」になれなかったか きょう(2013年4月3日付)の朝日新聞に「待機児童 数え方変だよね」という記事があった。 朝日新聞デジタル:(くらし時々?)待機児童、数え方変だよね 育休延長も認可外利用も含まず - ニュース 保育園の待機児童というのは、保育園に入れない子どものことだろう、という人がいると思うが、そんなに単純な話ではないのだ。いや、単純にしてほしいんだけどさ。 たとえば、ぼくは子どもが生まれて3カ月たって、近くの認可保育園(カンタンにいうと国の基準に合ったと認められた保育園)に入れないか探したのだが、どこにも空きがなかった。それで育児休暇を8カ月もとるハメになったのだが、そのときぼくの娘は「待機児童」だったのか。え? 待機児童だったに決まってるって? ブッブー。答は「待機児童ではなかった」。 なぜなら、「空いたら入れてほしい」というふうに申し込んでいなかったか

    待機者にもなれません - 紙屋研究所
  • 神田英雄「幼児期の文字と数」 - 紙屋研究所

    5歳の娘を通わせている保育園では、英語とかはもちろん、「あいうえお」などは教えていない。しかし、生活発表会でしりとりをしたりする。このあたりのところをどう考えたらいいのか、よくわからなかった。 この保育園に来ている父母のかなりの部分は、早期教育(早教育ともいう)に非常に批判的な印象をもっている。だから、わざわざこの園に来ている、という人もいる。ぼくらも、自分たちの娘だから、ほっといても漫画にはなじむだろうけど、側転とかあやとりとかそういうことはやらんだろうから、やってくれる保育園がいいな、というくらいの思いで入れた。 ただ、早期教育をなぜイカンとしているのか、あまり考えたことはなかったのである。 当たり前だけど、文字や数字が読めれば、世界が広がる。 楽しんで覚えるなら、そういうものに出会ってもいいではないか、という当然の思いがある。 保育士の話を断片的に聞いていたときは、この園では「そ

    神田英雄「幼児期の文字と数」 - 紙屋研究所
  • 左派は成長が嫌いか? - 紙屋研究所

    何で日の左派なひとは「成長」が嫌いか: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳) (日の)左派って成長が嫌いなの? まず日の代表格的左派の一つである共産党はどうか。 大企業応援から くらし応援へ 日共産党の「成長戦略」 http://www.jcp.or.jp/tokusyu-10/10-syouhizei/02.html共産党版「成長戦略」 http://www.jcp.or.jp/tokusyu-10/05-jcp-qa/a010.html 志位さん「日共産党版“成長戦略” 」語る http://www.jcp-osaka.jp/2010/04/post_612.html はいー、ストップストップ。もういいです。もうお腹いっぱいです。 つい先日の共産党の中央委員会総会でも、日の現状を「成長が止まった例外国家」という規定をしているくらいだし、彼らの「消費税増税をし

    左派は成長が嫌いか? - 紙屋研究所
  • クリストファー・ロイド『137億年の物語 宇宙が始まってから今日までの全歴史』 - 紙屋研究所

    歴史とは論理である 歴史は中学生までは「得意」で「好き」なものであり、そういう意識でずっときていたけど、高校・大学・社会人になってロクに知識の更新をしなければ、「得意」で「好き」なものではなくなる。まあ、「えーっと南北朝時代って鎌倉時代の前だっけ? 後だっけ?」とか言っているつれあいほどではないけど、「歴史オタク」とよばれている人のフリークぶりにはもう足元にも及ばない。はい。 でも、別に細かい歴史知識を詰め込みたいわけじゃないんだよな。 いや、そりゃ、「七槍ってもともと秀吉が家臣を宣伝するために作ったカテゴライズなんだぜ」(cげんしけん)とか言ったら「へえ! 面白いねぇ!」とか思われるし、合コンではモテるし、得意先にはウケて100億円の商談もまとまるし、いいことづくめかもしれないんだけど、つまりまあ「神は細部に宿る」的なアレかもしれないんだけど、細部に宿りすぎて神だらけのような気がしない

    クリストファー・ロイド『137億年の物語 宇宙が始まってから今日までの全歴史』 - 紙屋研究所
  • 再稼働賛成派に聞きたいこと - 紙屋研究所

    安全基準が厳しくなって、それで原発が止まったら仕方ないと思うの? 福島で原発事故が起きたので、安全規制が厳しくなることが予想されるよね。 その厳しくなった規制で、いまある原発がハネられたら、「経済のために原発を再稼働させるべきだ」という人は、「ルールにあわないんだったら、しゃあねーなー」と思うんだろうか。それとも、「カネがあってこそだろ。そんな厳しい規制は、ゆるめるべきだ」と主張するんだろうか。つまり法令に従うのか、法令をまげてしまうのか。 そんな法令などつくられない、とタカをくくっているんだろうか。 原発をつくったときにOKとかNGとかをだす、「審査指針」ってのがある。 法令上の強制性がないらしいんだけど、もともと原発の建設っていうのは、「国策」といわれるように、政治的・政策的判断なわけだよね。政治の側が「いいよ」って言えば電力会社は原発をつくれたし、「だめ」っていえば、止まってきた。実

    再稼働賛成派に聞きたいこと - 紙屋研究所
  • 「頭がいい」とはどういうことか──貧困、学歴、無料塾 - 紙屋研究所

    ネット上で生活保護をめぐる話から親と子の関係の話に話題がとび、さらに「頭のよさ」についての話題にもなっているので、ぼくもちょっと書いてみる。 DQNの教育問題について、またはわたしもDQNであるということ - はてなの鴨澤 環境という足枷 - G.A.W. 「頭がいい」とはどういうことか。 これはちまたで「勉強できるやつが頭がいいとは限らない」という言葉で、「勉強ができる≠ 頭がいい」というふうに認識されている。ぼくもよく言われたよ。「あんた大学出てるのに、そんなこともできないの(知らないの)」。 じゃあ「頭がいい」って一体なんなんだ、ということになる。 二つの「頭のよさ」──(1)「学者的に頭がいい」 「頭がいい」には二つある。 一つは「学者的に頭がいい」ということ。 もう一つは「うちのオヤジ的に頭がいい」ということ。 結論から先にいえば、前者は概念を体系化できる能力であり、後者は目的を

    「頭がいい」とはどういうことか──貧困、学歴、無料塾 - 紙屋研究所
  • 引用元書けばいいのかよ 議員の海外視察報告書騒動 - 紙屋研究所

    福岡市議会の市議会議員(民主・市政クラブ)の若手4人の海外視察レポートが、ウィキペディアや研究者の論文からのコピペだったというので、地元のマスコミなんかでにぎわいをみせておる。 そのレポートはこれ。 http://www.city.fukuoka.lg.jp/gikai/info/pdf/kaigai240129.pdf たとえば6ページの「リヴァプール市の概要」はほとんどがウィキペディアの「リヴァプール」からの丸写しである。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%97%E3%83%BC%E3%83%AB どれくらい丸写しかというのは、みてもらえばわかる(改行は省略)。 報告書 ウィキペディア リヴァプールは、イギリス、イングランド北西部マージーサイド州の中心都市で、市域面積は111.84平方キロメート

    引用元書けばいいのかよ 議員の海外視察報告書騒動 - 紙屋研究所
  • 加納朋子『七人の敵がいる』 - 紙屋研究所

    「ボランティア」という名の強制 加納朋子の『七人の敵がいる』は、出版社でバリバリ仕事をこなすが、キツいモノ言いしかできない子育て中の母親が、PTA、自治会、学童、少年スポーツといった「ボランティア」の役員に引きずり込まれていく様子をコミカルに描いた小説である。 冒頭で小学校に入学し、さいしょにPTAの係など断じて引き受けられないと主人公・陽子が宣戦布告するシーンがある。 「そうは言っても」別な保護者が発言した。「現実に一児童につき役員二度という決まりがあるわけじゃないですか。みんながあなたのようなことを言い出したら、PTAなんて成り立たないじゃないですか」 「成り立つ必要があるんですか?」ごく冷ややかに陽子は言った。「見たところ、いらない仕事もずいぶんあるみたいですけど? 整美委員の花壇の世話なんて、なんで保護者がこんなことする必要があるんです? 成人委員の保護者向けレクリエーションだって

    加納朋子『七人の敵がいる』 - 紙屋研究所
  • 架空インタビュー2.0 『一般意志2.0』ふたたび - 紙屋研究所

    東浩紀が『一般意志2.0』についてインタビューを受けている。 「一般意志2.0」が橋下市長の“独裁”を止める?―現代思想家、東浩紀インタビュー(BLOGOS編集部) - BLOGOS(ブロゴス) 全体に「言い訳解説」的になっているのは、誤解というか攻撃というか、マイナスの風がものすごいから、一言言っとくか、という感じなのだろう。知らないけど。 そのなかで明らかにぼくの記事に対する反論もある。 東浩紀『一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル』 - 紙屋研究所 「しょぼい」という批判にたいして「しょぼくない」と言ってるわけだが、「具体構想がしょぼい」といったのはぼくだから、ぼくの記事への批判だろう。違うの。 んでもって、誰もインタビューしてくれないので、架空のインタビューをしてみた。 東の具体構想の二つの問題点 ――東さんが“しょぼいというが、お前の想像力が足りないんじゃねーの”と批判して

    架空インタビュー2.0 『一般意志2.0』ふたたび - 紙屋研究所
    makamaka_at_donzoko
    makamaka_at_donzoko 2012/03/07
    仮想インタビュー。面白い
  • 「石破vs田中」は石破の負けでござる - 紙屋研究所

    田中防衛大臣が自民党の石破議員から質問をうけ、自衛隊の法的根拠を答えられなかったという。 田中氏はこの日も、防衛相というより国会議員としての資質さえ疑わせる基礎知識のなさを露呈した。 自衛隊の「合憲性」を憲法のどこで読み込むのか質(ただ)され、得意の棒読みで憲法9条をたどったのはよいが、「武力による威嚇と武力行使の放棄」をうたった第1項を読み上げただけで「国を守るために自衛隊がある」と結論づけた。 石破氏が諭すように第2項の「芦田修正」により自衛戦力の保持を禁じられないようにしたことを教えると「先生の知見を拝聴しながら、よく理解したい」と頭を下げた。(産経新聞2012年2月2日配信) http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120202/plc12020220340025-n1.htm 別の報道では、「憲法9条で軍は持てないと書いてある。自衛隊とは何か

    「石破vs田中」は石破の負けでござる - 紙屋研究所
    makamaka_at_donzoko
    makamaka_at_donzoko 2012/02/09
    "政府は「芦田修正」を政府解釈の根拠としていない"
  • 東浩紀『一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル』 - 紙屋研究所

    「オルタ」という雑誌で東浩紀の「民主主義2.0」について書いたことがある(2009年11-12月号「メディアから時代を読む #9」)。 そのときまだ茫洋としていた問題について、ぼくは批判や疑問を書き連ねたが、定義づけや具体案をふくめ、これらのぼやけていたものは東の近著『一般意志2.0』で一定の輪郭を与えられることになった。 先にぼく流にざっくりと中身をまとめてみよう。 ルソーの「一般意志」は、あるアルゴリズムにしたがって生まれてくるグーグルのページランクみたいなもので、人々の無意識のデータベース*1から抽出されてくる数学的な結論のようなものである。*2 しかしそのような一般意志は大衆の欲望の集積であり(グーグル型民主主義)、それで政治を運営するのは危険。専門家や政治家たちの熟議(ミクシィ型民主主義)と相補的に用いるべき。民主主義2.0(=ツイッター型民主主義=グーグル型民主主義+ミクシィ型

    東浩紀『一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル』 - 紙屋研究所
  • 又野尚『ママ友のオキテ。』 - 紙屋研究所

    「民医連新聞」で『不妊治療、やめました。』を書評 「民医連新聞」の2011年10月3日付で堀田あきお&かよ『不妊治療、やめました。〜ふたり暮らしを決めた日』(ぶんか社)の書評を書きました。タイトルのとおり、不妊治療をあきらめた結末が待っています。医者を渡り歩くことになり、それがさまざまな不妊治療をルポする結果になっています。 とにかく下品な『ママ友のオキテ。』 このとどちらを紹介しようか迷ったのが、こちら、又野尚『ママ友のオキテ。』(ぶんか社)。題名のごとく、ママ友の間のコミュニケーションにまつわる摩擦を自分の体験、他人の体験あわせて描いているルポ形式の4コマ(8コマ)コミックである。 なぜこちらをやめたかというと、非常に下品だったからである。 どれくらい下品かというと、「よりぬき発言小町・子育て編」といえるくらい下品なのである。 まあ、アレだ。 ポテトチップスのビッグバッグを5袋一気に

    又野尚『ママ友のオキテ。』 - 紙屋研究所
  • レベッカ・ソルニット『災害ユートピア』 - 紙屋研究所

    宮城で思い出した書 宮城県塩竈市・多賀城市に被災地支援に行ったとき、ぼくのサイトの「ファン」だという人(まあまあそんなに騒ぐんじゃないよ君たち…)に会った。その人は保育園に子どもを通わせているので、地震・津波が起きた当日がどんな様子だったかを詳しく聞くことができた。 地震直後に職場にいた夫はただちに車で家に戻った。すぐ行動したので渋滞に巻き込まれずに済んだのだが、もし少しでもぐずぐずしていたらそこで津波に遭っていた危険は高かった(実際、彼が通りがかった地点は渋滞となり津波に巻き込まれた)。 保育園にも津波が来たが、2階までは到達しなかった。 家も被災したものの、どうにか住める状況。しかし、職場も地域も「仕事」どころではなく、1週間近くを「生活」だけ送ってしのいだ。水や電気や料の確保に忙しかった。「遠くへ避難しようとか思わなかったんですか」と聞いたら、しばらく夫婦で考え込んだ後、「いや…

    レベッカ・ソルニット『災害ユートピア』 - 紙屋研究所
  • 安斎育郎『増補改訂版 家族で語る食卓の放射能汚染』 - 紙屋研究所

    学習会でとまどう人びと 福島原発の事故以来、左翼組織の中で、なぜかドシロウトのぼくが原発や放射線被害の問題の学習会のチューターをつとめることがある。もちろん専門家ではないので問題の骨格を知るための入門という位置づけだ。 その学習会の場で、ICRP(国際放射線防護委員会)の見解を紹介し、低線量の放射線であってもガンになる確率はあるものとみなされる、としゃべる。安全基準というものは存在せず、「がまん量」なのだ、という話である。 たとえば共産党の機関紙誌にも放射線問題の専門家としてしばしば登場する野口邦和(日大学専任講師)の見解を紹介する。 暫定規制値はあくまでも事故時の緊急対応措置だということを理解する必要がある。メディアは安全基準などという言い方をしているが、安全基準ではない。被曝線量は低ければ低いほどよいというのが通説だ。暫定規制値は、いわば“がまん基準”であり、放射性核種が大規模に漏れ

    安斎育郎『増補改訂版 家族で語る食卓の放射能汚染』 - 紙屋研究所