恋愛を経済学的センスで読み解くことを目的にした勝間さん独自の恋愛論。これはかなりな力作です。実は本書の構想は一年近く前からお聞きしていたので本書の登場は待ちに待っていたものでした。 実は恋愛と経済学というのはかなり距離があったのです。イギリスの偉大な経済学者デニス・H・ロバートソンはかって「経済学は何を節約しているか」という問いに「愛」と答えたのです。 しかし現代では社会制度、結婚制度、そしてセックス、セクシャリティ、人間の交流などさまざまな側面で「愛」「恋愛」の問題が経済的な合理性と関係しているのは自明でしょう。この現代社会の最大テーマともいえる恋愛市場を大胆に分析したのが勝間さんのこの本であり、実践的なアドバイスも豊富で、どんどん読ませます。 冒頭、勝間さんは「恋愛の一番根底にあるのは生殖の問題である」と言い切ります。恋愛はいわば生殖機会をできるだけ最小のコストで得るかという経済問題、