印刷 中国の高速鉄道事故。何が起きたのか。 日本の新幹線の技術に詳しいJR関係者によると、中国の高速鉄道で日本の技術が採用されているのは車両だけで、信号などの運行システムは中国独自のものが使われているという。 この関係者は「パンタグラフの損傷など車両自体の問題でなければ、運行システムの不具合の可能性がある。衝突であったとすれば、車両ではなく運行システム上のトラブルとしか考えられない」と指摘する。 日本の新幹線の場合、輸送指令室による制御に加え、車両同士が一定の距離以上に近づかないために幾重もの対策が講じられている。「他に考えられるとすれば、レールなど構造物の問題もありうる。中国の高速鉄道は日本やドイツなど多くの国の技術の寄せ集め。何が原因か解明するのは容易ではないだろう」と話す。 国内外の鉄道に詳しい専門家によると、中国の高速鉄道では一つの路線に異なる方式の信号システムが使われて
印刷 23日、中国浙江省で脱線し、高架下に落下した高速鉄道の車両から負傷者を運び出す救助隊員ら=ロイター 高架から落ちた車両が横倒しになり、無残な姿をさらしていた。中国・浙江省で23日に起きた高速鉄道の衝突、脱線事故。中国の威信をかけた「夢の鉄道」の事故に、市民らも衝撃を隠せない。 「雷のような大きな音が響いた」。事故当時、現場付近の路上にいた男性は地元の報道機関に事故発生時の様子を語った。「音がして振り返ると列車が衝突していた」。すぐに付近の住民に知らせ、救援を求めたという。 事故は午後8時半過ぎ、浙江省温州付近で起きた。中国政府系の通信社・中国新聞社が乗客の話として伝えたところによると、先行する列車が減速したところに後続の列車が突っ込んできた。脱線したのは、最後尾の15両目と16両目の車両だという。 現場は高架だった。中国国営新華社によると、高さは20〜30メートル。事故から間
英国のタブロイド紙『ニューズ・オブ・ザ・ワールド』が、スキャンダル取材の方法として関係者の電話を違法に盗聴していた疑惑は、発覚後どんどん拡大しています。160年以上の歴史を誇った同紙は廃刊に追い込まれ、同紙の編集長だったレベッカ・ブルックス女史は逮捕、そして今週火曜の19日には、巨大なメディア企業の集合体「ニューズ・コーポレーション」を率いるルパート・マードック会長が英国議会に召喚されるという事態となりました。 この問題は、主として英国のスキャンダルとして「王室への盗聴疑惑」あるいは「ニューズ・コーポレーション」とキャメロン政権の親密度といった文脈で語られることが多いのですが、先週以来アメリカでも問題が拡大しています。一番の問題は、『ニューズ・オブ・ザ・ワールド』紙が、英国の「7・7テロ事件」の被害者家族だけでなく、アメリカの「9・11」の被害者家族に対しても盗聴を仕掛けていたことが疑惑と
Newsweek Japan本誌に掲載された李小牧さんのコラム「中国で一番有名な日本人、加藤嘉一君への手紙」を読んで感じたところを先日、ブログを書いたところ、ツイッター上で大論争が巻き起こった。わたしは、中国人として日本語と中国語で発言する李小牧さんが、日本人として中国語で、また最近は日本語でも発信し始めた加藤くんに「先輩」として向けた言葉は非常に意味があると思っている。しかし、日本人読者がその李さんの言葉をタテに加藤くんの若さや経験不足をあげつらうのはどうかと感じている。 その時の討論内容についてはインターネットで読めるので、ここでは特に取り上げない。しかし、一人の中国在住の日本人としてわたしは、加藤嘉一くんという27歳の若者が「なぜ中国で一番有名な日本人になったのか」を、もっと日本人は知るべきだと思う。ここで言いたいのは彼の生い立ちではなく、彼が「一番有名な日本人」になった背景である。
今週のコラムニスト:李小牧 [7月6日号掲載] 尊敬する加藤嘉一君へ──。 先日は日本の震災をテーマにした香港フェニックステレビのトーク番組の収録、お疲れさまでした。このコラムをまとめた『歌舞伎町より愛をこめて』(阪急コミュニケーションズ)の中国語版『日本有病』の前書きも書いてくれてありがとう。中国版ツイッター新浪微博に60万人のフォロワーがいる君に書いてもらえば、完売間違いなしです。 君は18歳のときに単身、名門の北京大学に留学。05年の反日デモのときに留学生会長として流暢な中国語でテレビにコメントして注目を集め、以後、中国でジャーナリストとして活躍を続けています。中国語で出版した本も既に6冊。君が「中国で一番有名な日本人」なのは間違いありません。まさに「勢如破竹(破竹の勢い)」ですね。 私と加藤君は最近、日本で共著を出した仲でもあります。しかし私は人生の先輩として27歳の君に伝えなけれ
先週、世界を振り回した「江沢民死去」騒ぎは、6日夜に香港の亜洲電視(ATV)がテレビニュースでそれを流したのをピークに、その後あっという間にしぼんでしまった。この原稿を書いている今にいたるも、江沢民氏が生きているのか死んでいるのか、まったく分からない。 ただ、同氏がなんらかの理由で病院に入っていることは間違いない。だいたい09年の中華人民共和国建国60周年記念日に見せた老いさらばえた姿は人々に「その日」が遠くないことを人々に印象付け、またそれは来年に迫った指導者の世代交代を予想するときに日本メディア関係者が必ず触れる「上海派勢力の抵抗」要素を、中国人ネットオピニオンリーダーたちが排除する根拠になっている。特に今回は7月1日の中国共産党結党90年記念式典という晴れ舞台にも姿を現さなかったことが内外の憶測を呼ぶことは、中国政府も予測済みだったはずだ。 実は6日夜のATVニュースの「死去」発表を
世界最大の党の度量に期待したい。 大丈夫、すごい度量を示している。戦争犯罪者も受け入れてちゃうくらい。 こんな⇒時事ドットコム:スーダン大統領と会談、友好確認=批判無視、独自外交を誇示−中国主席 バシル氏には、スーダン西部ダルフールの紛争をめぐる戦争犯罪容疑で国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が出ている。国際人権団体は中国の訪問受け入れを批判しているが、ICC非加盟国である中国は、これを無視し、バシル氏を歓迎。独自の外交路線を誇示した形だ。 胡主席は会談で、「国際情勢やスーダンの国内情勢がどう変化しようと、対スーダン友好政策は不変だ」と発言。中国企業にスーダンへの投資や鉱山資源開発に参画するよう奨励する方針を示し、スーダン側に優遇政策を求めた。
南スーダン独立が来月に迫るなか、予想されていたことではあるが、油田地帯のアビエイ地方で問題が発生してきた。 スーダン南部の独立を求める住民投票(レファレンダム:referendum)が今年の1月9日から15日に実施され、98.1%が独立を求めるという結果になった(参照)。当然予想された結果なのだが、1月15日朝日新聞社説「スーダン南部―投票後の安定にも支援を」では、「紛争の解決策は、和解による統一政府の樹立か、分離独立か」とありえない選択肢を書いていた。それだけ見るといくらスーダンに肩入れしている中国様に色目を使うにしても、さすがに馬鹿丸出しのようにも見えたものだが、同社説の主旨は南部独立後も紛争が続くという懸念であり、それはそれで当然でもあった。 もし南部が独立を選んでも、北部との関係が終わるわけではない。 南北の境界に未画定の部分があり、境界付近にある油田地帯の帰属を巡る住民投票は延期
<< 前の記事 | トップページ | 次の記事 >> 2011年06月20日 (月)時論公論 「アフリカ新国家誕生へ ~求められる長期支援」 アフリカで新しい国家がまもなく誕生します。長い内戦の末、ことし1月の住民投票で分離独立が決まった南スーダンです。アフリカ有数の産油国でありながら内戦で国土は疲弊し、独立後の国づくりは険しい道のりが予想されます。地域全体の安定と成長のためにも日本をはじめ国際社会の支援が欠かせません。きょうは新国家誕生の意味と今後の課題について考えます。 スーダンはエジプトの南に位置し、面積は日本の7倍近いアフリカで最も大きな国です。ナイル川に沿った肥沃な土地は「アフリカのパン篭」と呼ばれ、石油や鉄、銅など豊富な資源を抱えながら、内戦によって人々は戦禍と飢えに苦しんできました。1955年、独立の前年に始まった南北の内戦は72年にいったんは停戦しましたが、83年に再び勃発
印刷 中国の江沢民(チアン・ツォーミン)前国家主席(84)が危篤に陥った。複数の外交筋や中国筋が明らかにした。中国国営の新華社通信は7日、一部メディアが報じた死亡説を「流言」と否定したが、中国外務省は同日の定例会見で、江氏の容体について確認を避けた。数日中に重大発表があるとの情報もある。 関係筋の情報を総合すると、江氏は複数の持病を患っているとされ、7日までに病状が悪化。深刻な状態に陥った。生命維持装置で延命措置がとられているとの情報もある。江氏の家族は延命措置の停止に同意したが、中国共産党指導部の政治局常務委員会のメンバー9人のうち、賀国強(ホー・クオチアン)氏が外遊中のため、党が対処方針の最終決断を先送りしている、との見方もある。 江氏は1日に行われた共産党創立90周年の記念式典を欠席。健康悪化説が飛び交うきっかけとなった。 中国筋によると、中国政府は6日、閣僚級の幹部に出張を
この数日、江沢民前国家主席死亡の噂が飛び交った。私は死んでいないと思っている。その理由と事態の本質について、現在の記録として簡単に印象を記しておきたい。 大手紙の部類に入れてよいと思うが産経新聞は7日、江氏死亡のニュースを流し、あまつさえ号外も出した。「江沢民前国家主席が死去 今後の日中関係にも影響か」(参照)である。結果としていくつかの点で興味深いニュースなので引用しておきたい。 中国の江沢民前国家主席が6日夕、北京で死去したことが7日分かった。日中関係筋が明らかにした。84歳だった。遺体は北京市内の人民解放軍総医院(301病院)に安置されていると見られる。関係者は「脳死」と話している。 江氏は1989年から2002年まで中国の最高指導者である共産党総書記を務め、改革開放路線を推進して高度経済成長を実現する一方、貧富の格差拡大を生み出した。次期最高指導者と目される習近平国家副主席の有力な
いくつか話題があるが、ちょっと立ち入って考察する余裕がないのでパス。 江沢民死亡説についても、ちょっと入り組んでいてむずかしい。概ねでいえば、死亡を隠すということはないのではないかと思う。バレたときのリスクが高い。中国がやりそうなことは死の解釈ではないか。ただ、実質的には死んでいるとみてよさそうなので隠すと同じことにはなるだろう。 明らかなことは江沢民の挙動が情報統制に重要なマターであることが結果的に暴露されていることで、中央側は上海跋・太子党への陽動を狙っているのかもしれない。ここが難しいのだけどこのところの南シナ海の軍やバシルの国賓といったものも対中央への挑戦という部分はあるだろう。 ただ、この背景にあるのは経済なので、その構図から解き明かす必要があり、むずかしい。概ねを言えば、胡錦濤も温家宝も馬鹿に国家を渡すわけにはいかないという認識があるだろう。
アパラチコラで過ごす優雅な時間 メキシコ湾沿いの入り江に面した米フロリダ州の小さな町アパラチコラ。こじんまりした海辺のホテルに宿泊し、バーで新鮮なシーフードを味わえるほか、地ビールの醸造所もある。綿花や漁業で栄えたこの町には、グリークリバイバル(ギリシャ建築への回帰)様式の優雅な住宅が散見される。数キロの沖合に浮かぶセントジョージ島には白い砂浜が広がる。
7月7日、江沢民・前国家主席の死去説が浮上したことによって権力継承をめぐるさまざまな憶測が広がる可能性がある。写真は7日、北京の共産党創建90周年の展覧会で撮影した、同氏(左)と胡錦濤・現国家主席の肖像画(2011年 ロイター/Jason Lee) [北京 7日 ロイター] 香港のテレビ局ATVは6日夜、江沢民・前国家主席(84)が死去したと報道。中国国営の新華社は7日に同報道を「純粋なうわさ」だと一蹴して否定したが、江氏は次期最高指導者と目される習近平国家副主席の有力な支持者なだけに、死去説が浮上したことによって権力継承をめぐるさまざまな憶測が広がる可能性がある。 江氏の「死去」が複数のメディアで流れた後、新華社は「権威ある筋」の話として、「江沢民・前国家主席が病気のため死去したとする一部海外メディアによる最近の報道は、『純粋なうわさ』だ」と伝えた。 また、中国指導部に近い情報筋3人はロ
なぜ沖縄県民が米軍の駐留に反対し続けるのかについては、多くの理由が説明として挙げられている。たとえば、騒音問題、一部の米国兵による振る舞いなどだ。しかし、もう一つ理由がある。ウィキリークスが公開した米国大使館の電信によると、沖縄県民は中国の軍事力拡大を安全保障上の脅威とは見ていないということだ。これは日米政府の見解とは異なっている。 「沖縄近海も含めて、中国が急速に経済的、軍事的活動を拡大しているにもかかわらず、中国からの脅威に対する沖縄県民の感覚は、日本や米国とは異なる。……それが、沖縄の米軍基地に対する、地元住民の態度に表れている」。2006年4月26日、沖縄の米国総領事館から送られた電信では、こう述べられている。 この電信には那覇の総領事、トーマス・ライシュ氏の署名があり、こうした危機感の欠如は、沖縄と中国の結びつきと裏表であると述べられている。中国と沖縄はともに日本にひどく扱われた
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