埼玉県川口市周辺で暮らすクルド人に向けたヘイトスピーチを巡り、日弁連が26日夜、東京都内で緊急集会を開いた。オンラインを含めて約350人が傍聴。クルド人や支援者らが登壇し、現状報告した。川口でヘイトスピーチが深刻化する中、現場で立ち向かう人たちは何を訴えたのか。(森本智之)
埼玉県川口市周辺で暮らすクルド人に向けたヘイトスピーチを巡り、日弁連が26日夜、東京都内で緊急集会を開いた。オンラインを含めて約350人が傍聴。クルド人や支援者らが登壇し、現状報告した。川口でヘイトスピーチが深刻化する中、現場で立ち向かう人たちは何を訴えたのか。(森本智之)
交流サイト(SNS)の浸透を背景に、戦争は、人々の考え方の主体となる「脳」を巡る争い「認知戦」に発展しつつある。「人の脳が戦場になる」とは、どういうことなのか。ロシア・旧ソ連諸国を専門とする軍事研究家で、安全保障問題に詳しい小泉悠・東京大学先端科学技術研究センター准教授(42)に聞いた。(聞き手・滝沢学) 認知戦 人の脳など「認知領域」を標的にした戦い。世論の誘導や敵対勢力の撹乱を狙う「情報戦」の一つ。マスメディアを通じたプロパガンダ(宣伝)の流布だけでなく、SNSなどで刺激的な情報発信を繰り返し、人の頭の中に直接働きかけて考え方を先鋭化させ、対立をあおって社会を弱体化させる。陸海空や宇宙、サイバー空間と並ぶ6番目の戦闘領域として「認知領域」が捉えられ、各国で研究が進む。日本では2022年の防衛白書で初めて「認知戦」の用語が登場した。
政府は7日、国家機密の取り扱いを有資格者に限る「セキュリティー・クリアランス(適性評価)」制度を経済安全保障に関わる情報にも広げる「経済安保情報保護法案」の概要を自民、公明両党に説明した。秘匿性の高い情報の流出を防ぐ「特定秘密保護法」を実質的に拡大する内容で、秘密の範囲が広がるとともに、適性評価の対象となる民間人が大幅に増える見込みだ。国民の知る権利やプライバシーが侵害される懸念は一層高まる。(川田篤志、近藤統義) セキュリティー・クリアランス(適性評価) 政府が指定した安全保障上重要な情報に接する必要がある公務員や民間事業者らに対して、政府が調査を実施し、信頼性を確認した上で情報を提供する制度。本人の同意を得た上で、国の行政機関が(1)家族や同居人の生年月日や国籍(2)犯罪歴(3)薬物乱用(4)精神疾患(5)飲酒の節度(6)経済状態などを調査する。特定秘密保護法で導入された。22年末時点
東京電力は25日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)2号機の溶け落ちた核燃料(デブリ)の試験的な取り出しについて、3月中に始める計画を断念すると発表した。使用するロボットアームの性能が不足し、準備作業も難航したため。工法を変え、10月の開始を目指す。延期は3回目。 ロボットアーム 溶け落ちた核燃料(デブリ)を遠隔操作で、先端に付けた金属ブラシなどを使い回収する。伸縮式で最大長さ約22メートル。国の補助事業の一環として、国際廃炉研究開発機構(IRID)や三菱重工業、英国企業が2017年4月から共同開発した。開発費を含めた原子炉の内部調査事業には、約78億円の国費が投じられている。
自民党が八日に公表した所属国会議員と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の接点に関する調査結果で、埼玉県内では五人が関係していたことがわかった。 党の発表によると、五人はいずれも衆院議員で、小選挙区選出の村井英樹(1区)、穂坂泰(4区)、中野英幸(7区)柴山昌彦(8区)の各氏と、比例北関東選出の中根一幸氏。穂坂氏と柴山氏は教団主催の会合に出席、穂坂氏を除く四人は関連団体の会合であいさつしたとされる。 各議員の事務所などへの九日の取材によると、柴山氏は今年一月、所沢市内で開かれた旧統一教会の集会であいさつ。昨年十月には、県内の地方議員の活動報告会であいさつしたが、この会に旧統一教会の関係者が数人出席していた。事務所の担当者は、寄付や選挙応援は受けていなかったとして「今後は一切関係を持たない」と話した。 穂坂氏の国会事務所秘書は「詳細は党にすべて報告してあり、議員本人は回答を差し控える」とした上
「排除ベンチ」の排除に成功──。今年7月、神奈川県平塚市のJR平塚駅前に置かれているベンチの座面の仕切りが取り外された。かつて野宿者(ホームレス)対策で後付けされたとみられ、市議の江口友子さん(47)が設置者の市に改善を働きかけた。長居しにくいデザインのベンチやオブジェは「排除アート」と呼ばれ、特定の人たちの利用を物理的に妨げている。江口さんは「ベンチは本来、コミュニケーションの場。誰かを排除するためにあるのではない」と訴える。(佐藤圭) 排除アート 明確な定義はないが、ホームレスなど特定の人による公共空間の利用を物理的に妨げている造形物を指すことが多い。座面が仕切られた公園やバス停のベンチ、高速道路の高架下や歩道橋の下に置かれたオブジェ風の丸石などが代表例。1990年代以降、設置者の意図にかかわらず、「アート」と呼ばれるようになった。2020年、東京・渋谷でホームレスとみられる60代女性
福島県南相馬市で水揚げされた水産物に含まれるトリチウム濃度を測定する茨城大大学院の鳥養祐二教授=1日、水戸市 茨城大大学院の鳥養祐二教授(量子線科学)の研究室が、水産物に含まれるトリチウム濃度を約1時間で測定する技術を開発した。従来の1カ月から大幅に短縮した。福島第1原発の処理水放出後の1日、福島県相馬市で水揚げされた魚介類から抽出した水分中のトリチウム量を調べた結果、国が安全と定める基準を下回った。
松野博一官房長官は1日の記者会見で、関東大震災当時の朝鮮人虐殺について「昨日の記者会見での私の発言は、従前から国会答弁や質問主意書に対してお答えしてきたことを述べたもの」と発言。「政府内において事実関係を把握する記録は見当たらない」とした8月31日の見解を崩さなかった。
ジャニーズ事務所の創業者ジャニー喜多川氏(2019年死去)の性加害問題を巡り、被害者らを聴取した国連人権理事会の作業部会の委員が、政府に透明な捜査の確保と被害者の救済が必要と指摘したことについて、松野博一官房長官は7日の記者会見で「作業部会の見解は、国連や国連人権理事会としての見解ではなく、法的拘束力を有しない」と述べた。 松野氏は「個別の被害は事案ごとに裁判等で判断され、個別事業者における事案は事業者で適切に対応されるべきものだ」とし、政府として被害者や事務所、芸能界やメディアの関係者を調査するつもりはないとの見解を示した。 「ジャニーズ性加害問題当事者の会」副代表の石丸志門(しもん)さん(55)はこの日、立憲民主党のヒアリングに参加。本紙の取材に、「政府は、韓国のように主体的にジャニー氏の被害者や事務所、芸能・音楽・企業・メディア幹部を聴取し、業界全体でセクハラ・パワハラが撲滅できるよ
「慰安婦の(中略)性的虐待も否定された」とする2014年の自民党委員会決議(右)と「心身にわたり癒しがたい傷」を負わせたと謝罪する河野談話 慰安婦問題への旧日本軍の関与を認め、おわびと反省の気持ちを表した「河野談話」の発表から4日で30年。内容を裏付ける学術研究は進み、歴代政権は継承を明言する。だが、慰安婦に対する強制的な扱いに疑問を挟み、国の責任を棚上げするような主張が、自民党や保守層を中心に根強く残る。調査を続ける専門家は「女性を傷付けたという事実の否定は許されない」と語り、当時約束した研究、教育の強化を求める。(森田真奈子) 河野談話は1993年、宮沢喜一内閣の河野洋平官房長官が発表した。軍の広範な関わりと、慰安婦の募集や移送などが「甘言、強圧によるなど総じて本人たちの意思に反して行われた」と認め、「多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題」と明記。強制連行についても、河野氏は記者会
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く