3月14日、“車いすの天才物理学者”として知られるスティーヴン・ホーキング博士が亡くなった。博士は晩年、「人類に残された時間はあと100年」と、多くの“警告”を繰り返し発していた。 亡くなる直前まで、人類への警告を発し続けたホーキング博士。その発言は専門外の分野にまで及び、晩年になるとより強く警鐘を鳴らすようになった。それはなぜなのか? 博士に関する記事を多数執筆している、国際政治経済学者の浜田和幸氏はこう語る。 「博士は家族に対する強い思いがありました。彼は21歳のときにALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症、人生の大半を車いすで過ごし、多くのハンディを伴いながら研究活動を続けてきました。そしてそれは、最初の妻と3人の子供たちに支えられていたのです。『人類はあと100年しかもたない。このままでは、子供や孫が暮らしていけなくなるに違いない』という危機感が、余命を意識するたびに募っていったのでし