将来巨大地震の発生が予想される南海トラフ。海上保安庁が行ったGPSを使った海底の地盤の観測で、特に四国や東海の沖合などでひずみがたまっていることが明らかになりました。 インターネット上では、「南海トラフ地震来そうで怖い」「サミットが開かれる場所も南海トラフじゃない?」などと、不安を訴える書き込みが相次いでいます。皆さんの疑問にお答えします。 A.南海トラフは、日本列島が位置する大陸のプレートの下に、「フィリピン海プレート」と呼ばれる海側のプレートが南東側から年間6cm前後の割合で沈み込んでいる場所です。この沈み込みに伴い、2つのプレートの境界にはひずみが蓄積されています。過去1400年間を見ると、南海トラフでは古文書の記録などから約100~200年の間隔で、蓄積されたひずみを解放する巨大地震が発生していて、最近では1944年に起きた昭和東南海地震や、1946年に起きた昭和南海地震が、これに