�T.はじめに 1.日本経済の歴史 人々の暮らしは、元々はすべて自給自足であった。生活に必要なものはすべて自分で地球から採取し、採取した一部分は自分で加工してモノを作って、食糧や生活の道具とした。 それからやがて物々交換経済が始まって、様々なモノが流通するようになり、貨幣が生まれ、売買が始まった。 経済の主な客体は「商品」である。社会の発展とともに農・水産物と加工品の種類が徐々に増えていった。運送、医療、理美容などの様々な「役務の提供=サービス」もやがて商品として認識されるようになった。商品アイテムの増加とともに経済は発展していった。 経済は都市によって発展する。社会の発展とともに首都を中心として都市が発達した。人口が集中し、諸需要も集まる都市で、豪商が現れ始めた。大量生産、大量売買が可能になったからである。この豪商は、やがて時を経て現代の「企業」となっていく。 豪商の出現は、それと同時に