由紀さおりさんの海外での成功に関して書かれた記事はほかにもいろいろ出ていますが、一応末端ながら音楽に関わる立場として、思うところを書いてみたいと思います。 私は幼少の頃、父の転勤のため英語圏の国で生活をした経験があります。実は当時、母が現地の外国人にモテモテでした。その理由がどうも“日本人のお能のお面の女性の顔”ということだったのです。確かに私の母の顔は、日本人の私が見ても能面のような顔をしています。外国人が見たら、なおさらだと思います。そんなことで、私の母は「現地の外国人とスムーズに交流ができるきっかけを作れた」と、後に語っています。母の事例と比べるのはアレですけど、由紀さおりさんもおそらくアメリカ人にとって、知っている能面の顔とうりふたつに見えていると思います。それだけでも由紀さおりさんは日本の文化を認識しやすい“記号”を持っている、ということがいえると思うのです。由紀さおりさんの顔が