パンデミックは、読書会から仕事終わりの一杯、そして冠婚葬祭に至るまで、私たちが集う機会を奪っている。しかし一方で、集うという行為を見直す機会にもなっている。『最高の集い方』の著者でプロフェショナルファシリテーターのプリヤ・パーカー氏は、外出自粛で社会的孤立が深まる中、「ヴァーチャルに集うことで孤独を食い止めることができる」という——。

志村さんの遺族が「骨も拾えないし、顔も見られない」法的理由 タレントの志村けんさんが、新型コロナウイルス感染による肺炎で先月末に亡くなった。兄の知之さんが志村さんの遺骨を抱え、取材に応じる姿が印象的だった。 遺族は志村さんを病院で看取ることができず、遺体はすぐに荼毘に付された。火葬場での最後の見送りもできなかった。報道によれば、遺骨になって自宅に戻った志村さんの、簡単なお弔いが営まれたという。知之さんは「骨も拾うことができないし、顔も見られない」「本当は盛大に送ってあげたかったのに、こんなことになって悔しい」と話していた。 平時であれば志村さんほどの著名人なら、数千人規模のファンや関係者が葬儀会場に駆けつけ、別れを惜しんだのではないか。残念な限りである。所属事務所はコロナ騒ぎが終息した際には「お別れの会」を設けることを発表した。しかし、それがいつになるかはわからない。
擦り合わせられない価値観はどうすればいいのか なかには擦り合わせられない価値観があります。そのために別れてしまうカップルもいます。思想・信条、宗教観、政治観などです。 擦り合わせられない価値観は事前に知っておくことが重要です。たとえば、私の友人にある宗教の熱心な信者がいました。宗教に関係ない人と恋愛関係にあったこともありますが、結婚相手は同じ宗教の信者と決めていました。 そこまで重要なものでなければ、受け入れるか、一時的に「追放する」という方法があります。私は、かつては家具やインテリアについて自分なりの好みがありました。自分の好みを開示し、妻と意見が違うときは話し合っていました。しかし、いまは受容しています。妻のほうが家にいる時間が長いので好きにすればいいと思っています。多少の違和感はあっても、受け入れると決めています。二人で選びにいっても「私はこっちがいいけど」と開示することはありますが
毎月、新たに発売されるビジネス書は約500冊。いったいどの本を読めばいいのか。読書家が集まる本の要約サイト「flier(フライヤー)」で、3月にアクセス数の多かったベスト20冊を、同サイトの編集部が紹介する——。 第1位:『睡眠こそ最強の解決策である』(マシュー・ウォーカー著、桜田直美訳、SBクリエイティブ) 第2位:『問題解決力を高める「推論」の技術』(羽田康祐著、フォレスト出版) 第3位:『人は話し方が9割』(永松茂久著、すばる舎) 第4位:『わかる社会人基礎力』(島田恭子編著、誠信書房) 第5位:『ピック・スリー』(ランディ・ザッカーバーグ著、三輪美矢子訳、東洋経済新報社) 第6位:『ビジネスを変える100のブルーオーシャン』(日経BP総研編著、日経BP) 第7位:『僕たちは、地味な起業で食っていく。』(田中祐一著、SBクリエイティブ) 第8位:『医者が教える食事2 実践バイブル』(
新型コロナウイルスの感染拡大により、全国の病院が大混雑している。それは内科だけではない。松崎病院(愛知県)の精神科医・鹿目将至氏は、「親交のある県内の精神科医の場合、3月下旬のある日に診察した患者68人中58人がコロナへの強い不安を述べたそうです。『コロナ鬱』といってもいい症状を訴える患者が急増しています」という――。 精神科を受診した68人の患者のうち、58人が「コロナ関連」 新型コロナウイルスの感染者数が増え続けている。自らのコロナ感染を疑う患者も、日々、病院に殺到している。とりわけ「内科」は大混乱だが、そうした混雑状況は他の診療科にも飛び火している。たとえば、精神科だ。 愛知県にある松崎病院の精神科医・鹿目将至かのめまさゆき氏はこう話す。 「私たち精神科もコロナと無関係ではありません。むしろ精神科だからこそ、直撃と言っていいほどコロナの影響を受けています」 鹿目医師と親交のある愛知県
勉強とは魔法使いになること もうひとつ、こういう話を聞いたことがあります。「勉強とは魔法使いになること」であると。どういうことか。 たとえばいま40代以上の人が小学生時代にタイムスリップし、友達にスマートフォンを見せたら、皆おったまげるはずです。 昔は、家にはまだダイヤル式の黒い固定電話。大型のラジカセに、カセットテープを入れて好きな音楽を録音して聞いていた。 なのに、スマホの小さなデバイスにすべてが入っていて、ネットもつながるしテキストでチャットもできるし銀行振り込みも株の売買もできる。写真も撮れてその場で見られるし加工もできる、動画を観たり作曲することもできる。 そして友達はこういうでしょう。 「なにそれ魔法の道具じゃん!!」 そしてそのスマホを作ったのはエンジニアやプログラマで、学生時代に勉強してきたからこそ、さらにその上に高度な理論を習得でき、そうした製品の開発につながっているわけ
なぜ勉強する必要があるのか ひとつは、勉強の中身そのものが役に立つというよりも、勉強する過程で脳が鍛えられ、そうやって形成した強靭な頭脳が土台となって役に立つのです。 たとえばどんなスポーツでも、必ず走る練習をします。卓球のような走らないスポーツでも、弓道のような上半身しか使わないように見えるスポーツも、必ず走る練習が組み込まれます。 それは、足腰の強さはすべての運動能力の土台だからです。持久力、瞬発力、バネ、安定性、バランス、姿勢の制御を高い次元で獲得するには、強靭な足腰が必要です。 ラケットを振る練習だけ、弓を引く練習だけしても強くはならない。強くなるには、一見意味がないとか役に立たないと思える「走り込む」練習をしないといけない。 勉強もそれに似ていて、論理的な思考力や問題解決の筋道の立て方、知識の応用方法を、勉強を通じて身につけていくわけです。 たとえば数学の証明問題も、国語の要約問
90年代以降、勢いを失っていった 音楽のすばらしさを言葉で語り尽くすことはできません。しかし人間は、確かに音楽によって心を癒され、励まされたり勇気づけられたりすることがあります。これほど神秘的でおもしろい世界は、他になかなかありません。 そんなすばらしい音楽を、一人でも多くの人が享受できる。それこそが望ましい社会だと私は思います。クラシック音楽には心の琴線に触れるすばらしいものがたくさんありますから、分け隔てなく多くの人が楽しみ、感動を受け取れる存在であるべきだと思います。”高級な音楽”とカテゴライズされることで、聴かれる機会が減ってしまうのは残念なことです。 しかし今、クラシック音楽界は、残念ながら衰退の道を辿っているといわざるをえません。私自身、自戒の念をもって、これまで私たちは、クラシック音楽のすばらしさを人々に知ってもらうための十分な努力をしてきたのか、今の世の中に受け入れてもらえ
使命は「日本の音楽界を変えること」 こうなったら、ここまで溜め込んできた想いのたけをすべて小澤先生に話してみよう。そう思い、その夜、私は意を決して先生のお宅に出かけました。 小澤先生の家では、その晩ホームパーティーが行われているところでした。思いつめている私の気持ちなどつゆ知らず、先生はどうやら、私があのような態度をとるのは、ホームシックにかかっているからだろうとお考えになったようで、「うちに寅さんの映画があるから、観ていきなさい」とおっしゃいました。 私はそうしてその夜、小澤先生の部屋で、特に観たいわけでもない寅さんの映画を、延々観るハメになったのでした(寅さん映画は大好きですが)。 小澤先生がそのときおっしゃったことを、私は今でも覚えています。 「君、こんなビッグチャンスをつぶすなんて、どういうことなのかわかっているのか。僕はチャンスをつぶしたことも、そこで失敗したことも、一度もないぞ
目を疑うほど生産性が低い“エリートサラリーマン” BCGを辞めてコーポレイトディレクション(CDI)設立に関わったあと、私はスタンフォード大学のMBAプログラムに留学して、帰国後はデジタルツーカーグル―プの創業に参加します。デジタルツーカーは、旧国鉄が設立した日本テレコムと日産の合弁企業で、新日鉄、丸紅などからも出向者がきていました。 私はこのケータイ事業を通して、いくつもの驚きと感動を味わいました。 なにしろ部課長以上は、目を疑うほど生産性が低い。朝から会議を開き、1日かけて何も決まらない。やっとプランニングしたと思ったら、こんどは誰も営業に出かけない。みんな大企業から出向してきた高学歴のエリートサラリーマンたちです。 計画や人事は、会議とはちがう場所、たとえばタバコ部屋や夜の高級クラブで決まっていく。事業計画に、数万円のブランデー代は必要ないでしょ。 この経験があるから、のちに産業再生
アメリカで「転職経験なし」はリスクでしかない 私がいま学生の立場なら、やはりスタートアップをめざすでしょう。そもそも東大に入るとしても法学部は選ばず、人工知能や生命科学の最先端を勉強しようと、理工系学部に進んだはずです。すぐに起業できなければ、ビジネスの勉強だと思って、いったんコンサルティング業界に入るコースもあります。 35年前に私がボストン コンサルティング グループ(BCG)に就職したのも、ほぼそれに近い理由でした。いまは人気商売の1つになった経営コンサルタントも、80年代半ばの日本では、なおさら最終ゴールになりませんでした。戦略系コンサルタントといえば、マッキンゼーが40人ぐらい、BCGが20人ぐらいの時代です。 プロフェッショナル・ファームに身を置いて、当時よくわかったことがあります。世界のエリートたちは、巨大サラリーマン企業に自分の人生を委ねるという生き方は選択しない、というこ
新卒年収1000万円は高すぎるか NECやDeNA、ソニーが、AI研究者などに高い年収を出す制度を導入し、「学卒の新人でも年収1000万円以上になる」と話題を呼びました。 日本の大手企業、とくに製造業であれば、新入社員でいきなり年収1000万円というのは異例なことでしょう。先輩たちの新人時代に比べたら2倍、3倍です。 しかし学生の側から見れば、驚くに値しません。AIのエンジニアは、20代で1000万円、2000万円を稼ぐのは当たり前。GAFAや中国企業を調べれば、それがグローバル水準だとわかります。NTTが、シリコンバレーでスター研究者を採用するのに年1億円を出すというのも世界標準なのです。 ギフテッドな才能がある若者は、世界中の企業から引っ張りだこ。それなのに、日本の大手企業は「うちで採用してあげようか」と上から目線の態度で接する。見向きもされないのは当然でしょう。 ギフテッドな若者たち
大谷翔平に球拾いをさせるような仕組み 日本の大企業に就職したら悲惨なことになる、と先輩たちから聞いている学生もいます。大学院で人工知能のものすごい論文を書いた新入社員でも、「まずは現場を知ることが大切だから」と、地方の工場に配属される。朝礼では社是や社歌を唱和し、上司に報連相を叩たたき込まれ、TQC(統合的品質管理)などの管理技術を学ぶわけです。 せっかく大谷翔平くんが入団してきたのに、「野球がうまいのはわかるけど、まずは球拾いとバット片づけからやって」と、いわゆる雑巾がけからスタートするようなもの。何の疑いもなくそう進む現実を知っています。 東大のトップクラスだけではありません。冒頭で紹介したように、外国のギフテッドな人材はもっともっと厳しく判断します。たとえば中国出身の女性がMITにいて、専門のガスタービンで最先端の研究論文を書いたとします。もちろん、中国語と英語はペラペラ。さて、自分
東大のトップ層は大企業よりスタートアップに就職するほうが圧倒的に多いという。なぜ日本企業には優秀な人材が働きたいと思う会社が少ないのか。中西宏明経団連会長との共著『社長の条件』(文藝春秋)で日本復活の鍵を示した経営共創基盤CEOの冨山和彦氏に聞いた——。 ホームページの「役員一覧」を開くと、並んでいるのは男性の顔写真ばかり。しかもほとんどが60代、70代の「ザ・日本人」といったおじさんたち。この会社は、役員のなかに女性も、外国人も、30代もいない。 たとえば、ハーバード大やMITで勉強している外国人女性が、就職先探しで日本企業のサイトを開いたら、唖然あぜんとするでしょう。「この会社では、いくら頑張っても、数年で高いポジションに就くのは無理だわ」とおそらく瞬時に判断します。 その役員一覧は「わが社は女性、外国人、若者を差別します」と全力でアピールしている。グローバルに通用する優秀な学生たちの
手帳や付箋は「時間管理」に大活躍する 私が実践しているやり方は、手帳にその日やるべきことを書き出し、それが終わったらチェックボックスにチェックを入れるというものです。書き出しておくメリットは、覚えておかなくてよいこと。その分脳の容量を使わなくてすむので、他のことを考える余裕ができます。 以前は自分の頭を過信してリストに書き出さなかったのですが、書類にハンコを押すのを忘れて出先から大学に戻らなくてはいけなくなったり、ちょっとしたところで時間と労力のロスがばかにならなかった。それがなくなったことが大きいです。 一日の仕事が終わり、チェックがズラッと並んでいるのを見ると「今日の仕事は終わった」という感覚がある。それが大事です。「何かやり残したことは? 忘れていることはないか?」と心を悩ませる時間がなくなり、スッキリとプライベートの時間に切り替えることができます。 付箋を活用するのもいいでしょう。
「ギリギリのスケジュールが一番よくない」 そういう生活をしていると、まず運動ができない。学生時代にテニスをしていて体力に自信はあったのですが、50kg台だった細い身体が、一気に太って70kgを超えました。若い頃から太っている人はまだいいのですが、こういう激太りというのは危険です。 自分ではバリバリやっているつもりでしたが、おそらくかなりのストレスがかかっていたのでしょう。そして運動不足が輪をかけた。みるみる太って、おそらく当時の生活をそのまま続けたら死んでいたと思います。 さすがにこれはいけない。私は余裕のあるスケジューリングに転換しました。自分なりに仕事の制限をつける。むやみに仕事を受けず、手帳に時間割をきちんと書いて、自分に過剰な負荷がかかる仕事は勇気をもって断る。 空き時間を少しずつつくるようにしました。余裕ができると精神も落ち着いた。仕事をびっしり入れていると、興奮して交感神経が優
40代でワーカホリックになった 心の荷台を軽くするという意味で、仕事のしすぎ、無理はよくありません。働き方改革が叫ばれていますが、上からの押し付け的な改革ではなく、働く当の本人の意識自体が変わっていかなければいけません。 「余裕時間」が必要です。 残業してがむしゃらに働いたからといって、必ずしも良いパフォーマンス、アウトプットができるとは限りません。たとえば文筆家の場合、1日1時間空いたスキマ時間で書けるか、というとそうではない。 5時間空いたとしたら、そのうち何もしていないような時間が4時間あって、初めて1時間分執筆できる。その4時間は無駄なように見えて無駄ではありません。1時間の執筆のために必要な「余裕時間」なのです。 じつは私自身、ワーカホリックで、ものすごく忙しい時期がありました。30代にまったく本を出せない時期があったものですから、40代になって『声に出して読みたい日本語』をきっ
新学年に進級する春。気持ちも新たに勉強に励んでほしいと願うお母さんに、気にしてほしいのが座る姿勢です。 日本姿勢教育協会の理事で、12年間にわたって全国の小学生に正しい椅子の座り方を指導している碓田拓磨さんは、「姿勢が悪いために、授業に集中できなかったり、疲れやすい子が増えている」と警鐘を鳴らします。 「両肩が落ちて前かがみの姿勢、いわゆる“猫背”では、肺が広がらないため、深い呼吸ができません。結果的に脳への酸素供給量が減って、ボウッとしやすくなります。また、猫背では首が前に出て、体重の1割もの重さがある頭や上半身を筋肉だけで支えるので、肩こりや腰痛になりやすいのです さらに背骨は重要な神経の通り道なので、猫背だと運動能力が落ちたり、自律神経が乱れるなどの弊害が生じるそうです。 「姿勢を良くすると、活動するときに働く交感神経が優位になることがわかっています。やる気が高まり、臨戦態勢に入った
愛する人を失うことは、人生の最大の逆境。次々に訪れる愛する人の闘病、介護、別れ、そして自分のがんをも乗り越えた作家の荻野アンナさんに、逆境の乗り越え方と、その出来事で自身が得た学びを聞きました。 困難な状況は、必ずいつか終わる 自分が困難な事態に巻き込まれたときは永遠に続くような気がするけれど、どんな厳しい状況であろうと、いつかは終わるんですね。それは私も越えてきた道でした。 5年前、介護が必要な母を抱えて自分が大腸がんになったときは、本当にどうしたものかと落ち込みました。手術のため10日ほど入院する間、母を1人にしておけないと。母はヘルパーさんが家へ入ることを嫌がったので、かかりつけの病院で相談し、母と私の2人で入院させてもらったのです。 さらに退院後1カ月ほどで抗がん剤治療が始まると、全身のだるさで厳しい状態になることがありました。よく“押しつぶされたゴキブリ”のような気分と言っていま
キリスト教と法律はどうつながっているか 西欧の人びとと仕事をすると、法律にうるさくて、やれやれと思う。 まず、契約書。細かくて分厚い。顧問弁護士。すぐ裁判。職場のマニュアル。株主への説明責任。年次計画。ポリシーペーパー……。これを全部、まじめにやるのは大変だ。 西欧諸国は、キリスト教国でもある。「キリスト教は、仕事に関係ないな。最近彼らも、教会には行ってないようだし」で済ませてしまうと、厄介なことになる。 法律にうるさいことと、キリスト教は、どういう関係があるのか。 じつは、ここが急所だ。この急所がわからないと、西欧キリスト教文明がわかったことにはならない。ビジネス・パートナーのことがわからなければ、仕事にも支障がある。 考えてみれば、彼らは法律のかたまりだ。アメリカも憲法がつくった。フランス革命も憲法とナポレオン法典だ。イギリスは、不文の憲法をもっている。なぜキリスト教徒は、法律を信頼す
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