強い感染拡大抑制措置は多少長い目で見れば経済にプラス 新型コロナウイルス対策では、その感染拡大抑制の効果と経済への悪影響とのバランスが、常に議論されている。強い感染拡大抑制策によって人々の生命や健康が損なわれるリスクを軽減できるメリットと、経済に悪影響を及ぼすというデメリットとを比較して、最適な施策を決めることは簡単ではない。最適解は、個々の価値観によって異なるためだ。 経済活動の悪化が飢餓、治安悪化などを通じて死者の増加につながるような低所得国では、経済に配慮して緩めの感染抑制措置がとられるケースが見られる。一方主要国では、総じて、感染拡大抑制の効果に重きを置いた政策が相対的に講じられやすいように思われる。 先進国においては、「強い感染拡大抑制措置は、多少長い目で見れば経済にプラスになる」という認識が、徐々に広がってきたようにも見受けられる。この際には、感染拡大抑制の効果と経済への影響と
![100年前のスペイン風邪の経験に学ぶ新型コロナ対策と日本の出口戦略](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/83620bca87c61f52dc2eb1dd332ae4dff7b03f25/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fwww.nri.com%2F-%2Fmedia%2FCorporate%2Fjp%2FImages%2Fservice%2Ffis%2Fkiuchi.jpg)