先端分野ほど強い米国、対する日本は? 米国の人口は、世界人口の約4.3%だ。ところがGDPでは世界の約25%を占める(注1)。こうなるのは、米国の1人当たりGDPが世界平均より高いからだ。 この点では日本も同じだ(日本の対世界シェアは、人口では約1.6%だが、GDPでは約6%)。しかし、ここから後は、米国と日本で大きな違いがある。 企業の時価総額世界ランキングを見ると、上位100社の企業数は、米国で61社だが、日本は1社(トヨタ自動車)しかない(2024年5月2日現在)。上位10社を見ると、米国企業が8社と、ほとんど米国の独占状態になる。それに対して、日本はゼロだ。つまり、米国の産業構造は、日本に比べてはるかに収益力が高く、高度化している。 米国は、IT産業で圧倒的に強い。そもそも、IT産業という新しい分野を作ったのが、GAFA+マイクロソフトという米国企業群だ。最近では、高性能半導体の設