入試問題がインターネットの質問サイトに投稿された問題で、一部の多機能携帯電話(スマートフォン)を使えば、受験者が試験問題を盗撮し、試験会場外に中継映像を送れることが、情報機器に詳しい専門家の話で分かった。外部に協力者がいれば、試験中に不審な動作をすることなく、質問サイトに投稿できることになる。 二十五日に行われた京大の文系数学の問題では、開始前に試験官が問題文の訂正を伝えていた。「aicezuki」を名乗る「ヤフー知恵袋」への投稿は、この訂正を反映させた問題文になっており、リアルタイムで外部に流出した可能性が強まっている。 一方、会場内では携帯電話の使用は禁じられており、問題文を打ち込もうと不審な動作を続ければ、まず試験官に気付かれる。 だが、情報セキュリティー会社「ネットエージェント」(東京)の杉浦隆幸社長によると、服などに忍ばせたスマートフォンで問題を盗撮すれば、音も不審な動作もない。