最近目にとまった記事から 興味深い3つの記事の紹介から始めてみたい。 山田太造「日本史研究推進における情報技術・デジタル技術の役割」『人文情報学月報』第17号(2012年12月27日付発行) 情報学と日本史研究の「距離」について、こんな風に的確に要約されている。 情報学研究者にとっては、面白いシステムを用意したのになぜか日本史学研究者が利用しない、利用しないのがおかしい、と考えており、反対に、情報学研究者はまたもやわけのわからないシステムを持ってきた、これを使ってなんの研究ができるのか、と日本史学研究者は考えている。大げさな表現であろうが、これが現状であろう。つまり、日本史学研究に対するデジタル技術利用の方法論を確立するためには、デジタル技術だけを追跡するだけではなく、日本史研究における分析自体の“デジタル化”が重要だ。情報学の各分野でのトレンドとも言うべき技術をそのまま持ってきても解決し