「合法的に誰かが金を貸してくれるスレ」「少額(10万円以内)だから貸すよ」……。 これらはインターネットの掲示板「2ちゃんねる」に立てられた、おカネの貸し借りに関する膨大なスレッドの一部である。 もともと2000年にクレジットカードの情報交換の場としてできたが、03年頃から多重債務や自己破産の相談、過払い金返還請求など消費者金融関連の内容が増え始め、05年春に「借金生活板」として分離独立した。その後、スレッドが増殖を続ける一方で、並行して始まったのが、“個人間での金銭貸借”である。 「グレーだが、一応のルールにのっとっている」と言うのは、ネット上での個人間融資を研究している藤原七重・敬愛大学准教授だ。 そのルールとは、収入や借金の額、借り入れ希望額など数十項目を決められた様式に書き込むこと、また「トリップ」「フシアナ」と呼ばれる個人証明機能の使用が借り入れの要件となっている。そして