高性能な人工知能(AI)を開発するためには、膨大なデータが必要であるとされている。しかし昨今では、少ないデータで効率的にAIを学習させるための研究が相次いで発表されている。 マサチューセッツ工科大学(MIT)とIBMの研究チームは、5月に開催されたAIカンファレンス「International Conference on Learning Representations(ICLR)」で、「Neuro-Symbolic Concept Learner(NSCL)」という新しい人工知能を公開した。これは、これまで異なるアプローチであるとされてきた「エキスパートシステム」と「機械学習」の技法を組み合わせたものとなる。 NSCLはまず、一部のデータから学習を通じて対象の特徴を抽出。それらをエキスパートシステム技法と結合して問題解決を行うという。ふたつのツールの結合により、従来よりもはるかに少ないデ